01-30/JUN/2026 #WhatsHappeningInMyanmar

2026年6月1日から6月30日の1か月間にミャンマーで起きたことです。


クーデター以降、軍政による市民の殺害は8,143名、逮捕者は3万1,270名に上る。軍政は若者の強制徴集を強化し、6月の「フラワー・ストライキ」参加者ら少なくとも32人を逮捕して圧力を強めた。特に民間人への無差別攻撃が激化しており、ザガインやマグウェ、チン、カレンニー、モンなどの各地で戦闘機やドローンによる爆撃、重兵器の砲撃が繰り返された。これにより出産間近の妊婦や6歳から12歳の子ども、世界遺産バガン近郊やマグウェ地方域の村落で多数の住民が犠牲となり、1,000軒以上の家屋が放火・破壊されている。これに対し、NUGはアウンサンスーチー氏らの即時無条件釈放や攻撃停止を要求し、PDFは自爆ドローンを実戦配備して軍の要衝を占領するなど抵抗を続ける。経済面では、中国依存の打破を狙いロシア資本によるシャン州でのタングステン鉱山採掘準備が進む。国際関係では、ミンアウンフラインが訪中して習近平国家主席から支持を取り付けた一方、ロシア・ASEAN特別首脳会議への出席はシンガポール等の反対で拒まれており、国際社会の対応は二分している。
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●詳しい日誌、出典は、下記をご覧ください。
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目   次

国内情勢

◆軍政トップのミンアウンフライン国軍最高司令官と、国軍総司令部(陸軍)参謀総長のイェウィンウー(Ye Win Oo)中将がバゴー地方域タウングーを訪問した数日後、軍事政権は、独立の英雄であるアウンサン将軍の銅像を撤去した。

◆軍事政権が12日に、NLD党本部(97B West Shwegondaing Road)から同党の看板と旗竿を取り外したと、地元住民が語った。

◆ネピドー政権は、収監中のアウンサンスーチー国家顧問の81歳の誕生日を記念して6月19日に行われる「フラワー・ストライキ」への参加者は誰でも逮捕するよう命じた。

MNDAAは、新就任したミンアウンフライン「大統領」が6月15日に中国を訪問するのに合わせて、約200人の捕虜を軍事政権に引き渡した。

◆19日、連邦議会代表委員会(CRPH)および国民統一政府(NUG)は声明を発表。ミャンマー国民の意志に従い、国民革命を成功裏に終結させるために緊急に満たされなければならない絶対的な前提条件として、以下の事項を掲げた。
(a)ダウ・アウンサンスーチーおよびすべての政治犯の、即時かつ無条件の釈放。
(b)民間人を標的にしたすべての攻撃の、即時停止。
(c)若い世代に対する強制徴兵の、即時終了

◆19日、NUGが声明。国家顧問(アウンサンスーチー氏)の次男であるコ・テインリン(キム・アリス氏)と共に、国内外人々が一丸となって要求している「生存の証明を求める運動」(Proof of Life Campaign)は、一人の指導者の安全を懸念するだけでなく、正義を希求する大衆の基本的な市民的・政治的権利に基づく要求であるため、私たちはこれを全面的に支持する。私たちの揺るぎない立場は、刑期短縮という(軍政側の)欺瞞の罠に応じることではなく、国家顧問をはじめとする、不当に拘束されているすべての政治犯の「無条件かつ即時の完全釈放」のみである。

◆戦禍に苦しむミャンマーのデルタ地帯、エーヤワディ地方域マウービン郡区では、生徒たちは安全装備を一切使用せずに、毎日ボートで通学している。生徒たちにとってこの道のりは極めて危険だが、他に選択肢はない。

◆ミャンマーとタイの国境付近では、地域内の複数の国が連携して大規模な取り締まりを実施してから1年以上が経過したが、5,300人以上が依然としてオンライン詐欺センターに閉じ込められている

経済ビジネス

◆シンガポールメディア聯合早報によると、ロシアの国有資本がミャンマー軍部から認可を受け、シャン州のタイ国境に近い地域で同州初となるタングステン鉱山の採掘を準備している。中国への過度な依存を避けるためとみられるが、環境汚染が懸念される。

人道問題・大量虐殺

◆ミャンマー軍とピューソウティーから成る約500人の混成部隊がマグウェ地方域パコックー郡区Myit Chay町を「4 Cuts作戦」によって完全に遮断した上で、襲撃・放火・占領を行った。住民42人の遺体が発見されているが、個人の識別すら不可能な状態にある。

◆軍事政権は、死刑を含む詐欺対策法(𝐀𝐧𝐭𝐢-𝐒𝐜𝐚𝐦 𝐋𝐚𝐰)を提案しているが、国際犯罪の専門家であるJason Tower氏は、これが政治的敵対者に対する手段として悪用される可能性があると警告している。

◆国連報告によると、ミャンマー軍は6カ月間で民間人700人超を殺害。22日にOHCHRが公表した報告書。対象期間には、2021年のクーデター以降初の総選挙の実施が発表されてから投票日までの時期が含まれる

◆軍事政権の兵士が最近ソーシャルメディアの生配信で、PDFの隊員殺害について語り、特に捕虜にした隊員の喉を切り裂いた行為を詳細に説明し、PDFを常に憎んでおり、いつでも殺害する準備ができていると述べた。

◆世界遺産バガン近郊で、5~6月にミャンマー国軍が住民40人以上を殺し、約1000軒の家屋を焼き払う…生き残った人々の「生々しい証言」

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆ミャンマーインターネットプロジェクト(MIP)の報告書によると、2022年2月から2024年7月までの間に、インターネットでの自由な発言により110人以上の女性が逮捕された。

◆AAPPによると、クーデター以降6月3日までに、軍事政権によって殺害された市民は8,077名、逮捕された人数は3万1,089名、拘束されていることが確認されている人数は1万4,267名、未確認の被拘束者7,879 人。

◆6月上旬からミャンマー軍は、モン州チャイトー郡区内の各村で強制徴集作戦を強化しており、地元住民によると、民間車両に乗り込んで村から村へと移動して捜索を行い、兵役に適格とみなされた若い男性を逮捕している。少なくとも15人の若者が兵役のために強制連行された。強制徴集は家族や若者の間に恐怖をもたらしており、多くの若者が軍による連行を逃れるため、移動を避けたり、身を隠したり、村から逃亡したりしている。

花を所持、販売、またはその画像をデジタル上に投稿した「罪」により、少なくとも32人が逮捕された。この一斉逮捕は、全国的な花のストライキ (Flower Strike)」が行われた6月18日から20日にかけて、複数の州や地方域で行われた。

◆AAPPによると、クーデター以降6月30日までに、軍事政権によって殺害された市民は8,143名、逮捕された人数は3万1,270名、拘束されていることが確認されている人数は1万4,387名、未確認の被拘束者7,883 人。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆新たな調査により、軍事政権による3月5日の寺院への空爆と民間人への地上攻撃で、女性や子供を含む28人の民間人が死亡したことが明らかになったと、FortifyRightsが6月9日に発表。

◆6月4日早朝から、ミャンマー‐インド国境付近のザガイン地方域Khampat市とKanan村に対し、軍事政権が航空機やドローンを用いた爆撃を行い、多数の住民が死傷した。住民が熟睡している時間帯に何度も繰り返し爆撃が行われたため、まだ正確な犠牲者数は分からない。

◆17日昼すぎ、ザガイン地方域ウェッレッ郡区Nyaung Pin Gyi Taw村の南部をミャンマー軍のジェット戦闘機1機が2回爆撃し、出産間近の妊婦とその娘を含む民間人5人が直撃を受けて死亡した。

◆17日午後、軍事政権の少なくとも5機のジェット戦闘機がラカイン州チャウタウ町とその周辺地域に対して一連の空爆を行い、少なくとも3人の民間人が負傷し、民家やその他の建造物が被害を受けた。

◆チン人権機関によると、軍事政権は最近2か月間に、チン州南部ミンダッを標的とした168回の出撃で、合計440回の空爆を実施した。

◆22日午後5時頃、モン州ビリン郡区Panni-Kone村で軍事政権軍の砲撃があり、双子を身ごもっていた妊婦と11歳の子どもが死亡した。6月を通じて、軍政軍は同地域で砲撃や空爆を繰り返しており、地域住民の間で恐怖と不安が広がっている。

◆24日午後1時頃、軍事政権はカレンニー州Nanmaekhon郡区のLi Woe村にある学校の敷地内にドローンから爆発物を投下し、直撃された6歳と10歳の子ども2人が死亡した。ドローンの使用を含む、学校や民間インフラへの攻撃は、カレンニー州において、ますます一般的になっている。

◆25日午後4時半頃、軍事政権のジェット戦闘機2機がマグウェ地方域Natmauk郡区のTha Mone Kone村にそれぞれ2発の500ポンド爆弾を投下、機関銃による銃撃も行い、8歳と12歳の子ども2人を含む民間人5人が殺害され、3人が重傷を負った。

◆25日、軍事政権軍のジャイロコプター2機が、タニンダーリ地方域Myeik県タニンダーリ郡区Kawk Ma Pyin村のサッカー場に爆弾を3発投下。民間人死傷者はいなかったが、着弾場所には巨大な穴が空いた。地元住民は、こうした爆弾だと、通常の防空壕では住民を守るだけの強度が足りなくなるだろうと語る。

◆27日午後5時過ぎ、マグウェ地方域Saw郡区Laungshe地域Nat Kaung Kyin村を軍評議会軍が空爆し、子どもを含む住民3人が死亡、9人が負傷した。地元住民は「戦闘は起きておらず、革命軍の部隊もいなかった。意図的に爆弾を落としていったのだ」と語る

◆28日、ザガイン地方域ザガイン郡区タライン村に対して、ミャンマー空軍が2度の空爆を行い、少なくとも子ども4人を含む民間人8人が死亡、20人以上が負傷した。この爆撃は、軍事政権「新大統領」が、少数民族の抵抗勢力に対して「無条件の和平交渉」を再提示した、わずか48時間後に発生した。

◆軍事政権は、29日午前5時頃チン州ミンダッ郡区の村に、ジェット戦闘機1機から爆弾を3発投下し、7歳、8歳、10歳の女児3人が死亡した。
26日正午頃、マンダレー地方域ニャウンウー郡区の3つの村重兵器を発射し、6歳、8歳、13歳の姉妹3人と、41歳の女性の計4人が負傷した。

平和的抗議・CDM

◆19日、アウンサンスーチーの81回目誕生日を祝い、政治囚の解放を求める「フラワー・ストライキ」。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆PDFと連合部隊は、マグウェ地方域Pauk郡区内の軍事的要衝Yay Pyar警察署とKoke Ko Su村を、6月2日から3日間にわたる戦闘の末に占領した。人口約1,600人が暮らすとされる同村には、ピューソウティー民兵と軍事政権軍兵士の合わせて約300人が駐留していた。

◆ミャンマーの国内紛争は、戦略的なドローン戦争の様相を強めている。国民の抑圧者とみなされている軍事政権と、国民から強い支持を得ている人民防衛隊(PDF)の双方が、ジャングルや都市、町での精密な攻撃を実行するために、自爆ドローンの使用をますます拡大させている。
マグウェ地方域Pauk郡区PDFとBo Sakar Guerrillaが最近公開した動画は、軍事政権軍を効果的に標的とするために彼らが自爆ドローンを実戦配備し、成功を収めている状況を示している。

国際関係

◆ASEAN人権議員連盟(APHR)は6月1日に開催された連邦議会の第10回会議に寄せたメッセージで、「連邦民主主義国家誕生指導評議会(SCEF)」との接触・協力を継続するとの方針を表明するとともに、ASEANおよび国際社会に対し、軍事政権を正統な政府として承認しないよう呼びかけた

◆4日、軍事政権のミャンマー「外相」が訪中。中国外交部の報道官は、「中国・ミャンマー運命共同体の建設がさらに実りある成果を上げることを期待している」と述べた。

◆NYT紙によると、ミャンマー政治を専門とする研究者で、ISP Myanmar代表の米国籍ミンズィン(Min Zin)氏が、国家の安全を脅かした容疑で中国当局に拘束されている。氏は、ミャンマーと国境を接する中国雲南省の省都・昆明に滞在中の6月3日から行方不明になっていた。

ミンアウンフライン「大統領」が15日から5日間、中国を国賓訪問。習近平はミンアウンフラインに対し、「国情に合った、国民の支持を得られる正しい発展の道筋を見つけるように」と指示し、中国は「対話を通じて平和と和解を推進するミャンマーのすべての関係者を支持する」と述べた。また、ミャンマーのASEAN・国連などへの「完全」参加を支持と表明。

◆6月16日から19日までロシアで開催の「ロシア・ASEAN特別首脳会議」にミンアウンフラインの出席を認めるよう、ロシア政府とミャンマー軍政がASEAN各国の外相や首脳陣へ公式に要請していたが、シンガポールらが反対を表明し、出席は認められずASEAN会議出席を断念した

◆対ミャンマー、周辺国は関与拡大模索中国はASEAN復帰支持

その他(解説・分析など)

◆北部タイのグループが、ここ数年、河川の重金属汚染の問題解決を訴えている。汚染は、上流のラオスやミャンマーでのレアアースや金の採掘から生じていると見られる。鉱物は中国に輸出され、中国企業が多く関わることから、グループは中国大使の現地訪問を求めている。

◆「ミャンマー、インド訪問:制裁に立ち向かう現実政治」。インドの戦略的な接近は、インドが人権批判よりも地域への影響力と国境の安全を優先することを意味し、クーデターに対して制裁を課す民主主義大国との貿易関係に緊張をもたらす可能性がある。

◆選挙期間において軍がデジタルインフラを武器のように利用

◆連載「帰れないひとびと ミャンマー国境から」 – 毎日新聞 

◆Sai Wansaiは、軍政の一見した勢いは、戦略的な復活ではなく、中央部の中核地帯や北部国境地帯における広範な膠着状態と根深い弱性を隠蔽するために企図された、戦術的な配置転換に過ぎないと、次のように指摘する。
①激化する民間人被害  軍政は都市奪還のために激しい空爆や砲撃に依存しており、多くの町が瓦礫と化している。この戦術は、大規模な住民避難、インフラ破壊、深刻な人権侵害という甚大な犠牲を民間人にもたらしている。
②戦闘状況  軍政は20の戦略拠点を奪還し「戦況が好転した」と宣伝するが、実際は限定的な局地反撃に過ぎない。抵抗勢力は兵力維持のために町(点)を離れ、軍政が力を投射できない地方や山岳地帯(面)でのゲリラ戦へ移行しており、実質的な支配権は渡していない。
③深刻化する人道・人権危機  軍政による支配は機能的な統治を伴わない「行政的な殻」にとどまる。全土での強制徴用(徴兵)の強行、インフラ破壊、住民の大量避難が続いており、平和的・持続的な行政運営は不可能な状態に陥っている。
④国際社会の動向  軍政は「勝利のイメージ」を演出し、国境の安定を重視する中国などの地域大国から、継続的な軍事・経済的支援を取り付けようと画策している。
⑤その他の動き  アラカン州やカチン州などの周辺部では軍政が完全に防衛に回っており、全体としては決定的な突破口のない「消耗戦・膠着状態」が続いている。

◆内戦のミャンマー、中東情勢が追い打ち「最悪の生活が、より悪く」――クーデター、内戦、物価高、地震という複数の危機に見舞われてきたミャンマー。今年は中東情勢の余波で、燃料高が追い打ちをかけています。シャン州の農家や食糧支援現場を訪ね、人々の現状を取材しました。

01-30/JUN/2026 #WhatsHappeningInMyanmar

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