05-11/MAR/2023 #WhatsHappeningInMyanmar

2023年3月5日から11日までの1週間にミャンマーで起きたことです。

▼3月12日、地元のレジスタンス軍が、シャン州ピンラウン郡区のナントニン村で 30人の国内避難民(IDP)および3人の僧侶の死体を発見したと発表しました。最初の報告によると、政権の兵士は11日に空爆と砲撃を使用して村を襲撃した後、IDPの避難所として使用されていた僧院を取り囲み、出てきて整列するように命じ、発砲して全員を殺害したとのこと。

▼軍評議会の選挙管理委員会は、新政党登録法に基づき17政党が登録を果たしたことを発表しました。NLDは登録を拒否しており、これによって軍事政権はNLDを「政党」として認めず、徹底的に弾圧することが想定されます。

▼軍事政権は、「総選挙」実施に向けた有権者リストの作成のための国勢調査が実施されていない地域において、あらゆる手段を駆使して実行すると述べました。これら地域では軍への抵抗が強く、政権の実効支配が及ばない地域です。

中国の大使、特使がそれぞれ軍事政権と会談し、民族武装勢力との和平交渉、「総選挙」、2国間の問題等に関して意見を交換しました。

ザガイン地方域では戒厳令発令後、軍事政権による抵抗勢力への攻撃がさらに激しさを増し、8歳の子どもを含め住民を殺害し、女性をレイプし、家屋へ放火するなどの残虐行為を続けています。軍の攻撃を逃れるため、多くの住民が避難生活を強いられています。

▼バングラデシュにあるコックスバザールのロビンギャ難民キャンプで起こった火災で、建物3千棟が消失し、約1万6千人が被災しました。

目   次

国内情勢

◆旅券のオンライン申請、1日から再び停止。

◆1~2日にネピドーで3回の爆発が発生。それらは、former MP Mya Nyain’s home、マンダレー パラダイス レストラン、および軍の検問所。最初の 2 回はけが人はいなかった。セキュリティ チェックポイントへの攻撃で負傷者が出た。

◆3日、NLDはピョーミンテイン・前ヤンゴン地域首相ら中央執行委員及び中央委員計4人の除名処分を発表。理由を、民意を尊重せず党是にそぐわない行動があったためだとしている。 これに対し、処分の対象となったトールイン氏は、党則に違反する処分だとして不服を訴えている。

◆6日、国軍総司令官、中国アジア問題特使と会談。少数民族武装勢力との和平交渉、その他2国間関係について意見を交換した。

◆8日、軍評議会の選挙管理委員会は、新政党登録法に基づき17政党が登録を果たしたことを発表。 新法施行から2ヶ月以内に新規・再登録がない場合、登録は自動的に解除される。厳しい要件を満たした政党のみが登録可能。 登録を果たした政党はいずれも軍支持派でNLDは含まれていない。

◆8日、軍評議会の運営する入国管理・国勢大臣は、総選挙実施に向けた有権者リストの作成のための国勢調査が実施されていない地域においてあらゆる手段を駆使して実行すると述べた。 ザガイン、マグェー地域、カレン、カヤー州と言った戦闘地域ではまだ調査は実施されていない。

◆軍評議会の発表によれば、Martin Schuepp事業総局長率いる赤十字国際委員会ICRCの代表団が8日、軍評議会と会談。ICRCは、コロナ禍の影響で2020年から禁じられていた被拘束者と家族との面会を再開するよう申し入れた。今後の軍側の対応については明らかにされていない。

◆中国大使は、軍事政権の連邦選挙委員会委員長と総選挙に関する政権の計画について話し合った。

◆在中国ミャンマー大使館は、旅券の更新手数料を170人民元から280人民元に引き上げると発表。 さらに、中国国籍者と婚姻関係にあるミャンマー人が更新を行う際には、デポジットとして2700人民元を預け入れることを義務付けた。

◆ヤンゴン市バズンダウン郡区マハーバンドゥーラ通りと49番通りの交差点に所在する税関Custom Houseで9日夜間、爆発物が発見され、出動した軍がこれを爆発させた。警察が周辺道路を封鎖して調査を行っている。

◆ネーピードーの軍情報筋によれば、軍の運営する国防機材製造工場(略称カパサ)の製造する武器弾薬をロシアが購入することが決まっており、すでに露国軍関係者との間で協議が進んでいる。 昨年12月にネーピードーで行われたロスチスラヴォヴィッチ露陸軍副司令官との会談の中で言及されたという。

経済ビジネス

◆ミャンマー労働組合連帯(STUM)は、Hlaingthaya郡区にある中国人所有の Primseng GUO 衣料品工場が、労働法に違反し、事前の通知なしに閉鎖したと発表。 経営陣は 1月と2月の各月100,000Kを労働者に支払っただけで、工場閉鎖についての話し合いはなかった。1,000 人以上の労働者がさらなる補償を要求。

◆シンガポール系企業のKeppel社は、ヤンゴン市内のセドナ・ホテルを5740万米ドルでシンガポール系のSpring Blossom社に売却することを発表。コロナとクーデターの影響で経営不振に陥ったことが理由。 今年中旬までに売却手続きを完了させる。

人道問題

◆3日、国連高等弁務官事務所が人権にかかる報告書を発表。2021年に125回だった空爆の回数が2022年には301回と2倍に跳ね上がったと報告。

◆5日午後2時45分頃、バングラデシュ・コックスバザールの第11ロヒンギャ難民キャンプで火災が起こり、住居2千棟が消失。難民1万人が住居を失った。住居はいずれも竹と防水シートでできた簡易なもの。 出火の原因や死傷者の有無は明らかになっていない。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆3日から5日にかけ、ザガイン地域北部インドー市でCDM女性教員3人を含む市民22人が、国民防衛隊PDF支援の嫌疑で軍により拘束された。3人はすでに解放されたが、残り19人は第186歩兵大隊で尋問を受けている。軍は,3日に拘束されたPDF隊員2人を足がかりに市民を相次いで拘束している。

◆3日、軍事政権は、カレン州にあるタイとの国境の町Myawaddyの軍事法廷で、Albino Tiger中隊 1 の 3 人の同志に死刑を言い渡した。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆ザガイン地域内の14郡で戒厳令が発令後、軍は同地域内の軍備を強化。抵抗する市民に対する弾圧が更に過激化。 ウェッレッ郡では2月28日の軍の侵攻からの4日間で9村が焼かれ,住民8人が殺害された。住民約1万人が避難。

◆3日午後、軍はザガイン地方域Imapin郡区North Nong村に入り、閉じ込められて逃げられない精神病患者の男性を射殺。 撃たれた1人の村人も修道院の霊柩車に入れられ火をつけられた。25歳の女性は兵士にレイプされた後、火をつけられ燃やされた。また、120 棟以上の家屋、馬、牛、山羊なども焼かれた。

◆5日、ザガイン地域ミンムー郡レッカビン村に軍部隊が侵入。住民200人を拘束。男性住民を中心に殺害を始めている。同じ部隊は、2日にもタータイン村に侵入し、女性住民3人を強姦して殺害。男性住民14人を射殺した。

◆6日、兵員100人程度の軍部隊の侵攻から逃れて山中に隠れていたザガイン地域キンウー郡モンフラ村の住民のうち8歳の子どもが、軍の放った重砲を被弾し死亡。軍は避難民の隠れる山中に向けて重火器を撃ち込んだという。 軍部隊がガロン村にも重火器を放った上で侵入したため、7村の住民8千人が退避。

◆8日,バゴー地域シュエジン郡ニャウンビンジー村に軍が重砲を撃ち込んでから侵入。商店やオートバイを焼き払った。住人不在の住宅のドアを破って侵入し財産を持ち去った。 住民1600人が退避。 軍の放った重砲により負傷者が出ている。

平和的抗議・CDM

◆軍による市民への苛烈な弾圧が続くザガイン地域カレー市で6日、住民による夜間デモが実施された。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆8日、ヤンゴン地域タイッチー郡の第11国防機材製造工場(通称カパサ)が、市民側勢力であるヤンゴン地域国民旅団による攻撃を受け、施設が一部損壊。 工場の敷地内で6回爆発が起きたとの証言も。

国際関係

◆5日にバングラデシュ、コックスバザールのバールカーリー・ロビンギャ難民キャンプで起こった火災でシェルター3千棟が消失し約1万6千人が被災。行方不明になっていた200人は家族と再会。 放火と見られており、コックスバザール県行政長が地元警察等と共に調査委員会を発足させ調査を開始した。

◆8日、米国務省は、バングラディシュに逃れているロヒンギャ難民に、新たに約35億円の人道支援を発表。

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