14-30/JUL/2024 #WhatsHappeningInMyanmar

2024年7月14日から7月30日までの17日間にミャンマーで起きたことです。

各地で大雨による洪水・浸水の被害が報じられ、コロナの感染拡大下痢症状の患者が増えています。

 【チャット相場の急激な下落
1米ドルの公定レートは2,100チャットだが、市場レートは5,200チャットまで急落した。

 【1027作戦第2波
マンダレーPDF、TNLAがマンダレー地方域北部の都市を制圧、大量の武器弾薬を捕獲。MNDAAはシャン州北部のラシオ制圧を宣言し、200人以上の政治犯を解放したが、なおミャンマー軍とのあいだで激戦がつづいている。チン州ではCDF-Hakhaが州都の警察署を攻撃し、政治囚67人を解放した。

 【ミャンマー軍の空爆激化
劣勢にあるミャンマー軍は、マンダレー地方域、シャン州北部などで空爆、重火器による砲撃を繰り返し、地元住民が死傷、家屋に大きな被害が出ている。

 【ミンアウンフラインが大統領代行に
ミンアウンフラインが大統領代行に就き、大統領、首相、国軍総司令官、国家統治評議会議長を兼任する。非常事態宣言の更なる延長、「総選挙」実施を模索するとみられる。
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 #WhatsHappeningInMyanmar
詳しい日誌、出典は、下記をご覧ください
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目   次

国内情勢

◆15日現在、洪水及び浸水が、エーヤワディー川中流と下流の市において発生。ザガイン管区下部、マンダレー管区、マグウェ管区、バゴー管区とエーヤワディー管区内の14市。
チンドゥイン川上流では、カンディ市からモンユワ市までの7市。

◆ミャンマーではオンラインを維持することは生死に関わる問題だ。全国330郡区のうち80郡区でインターネットが完全に遮断されている。代替通信技術――トランシーバー、LoRa (Long Range)、範囲拡張器やリピーター、静止軌道衛星通信、低軌道衛星通信。

◆18日、在タイ・ミャンマー大使館は、CDMに参加し、職場を放棄した国家公務員・職員の職場復帰申請の受け付けを15日に開始したと発表

◆アウンサン将軍の暗殺された日から77年目にあたる19日にヤンゴン市の殉難者廟で行われた殉難者の日の式典に娘のアウンサンスーチー氏は出席を許されず兄アウンサンウーのみが出席。タンシュエ将軍を長とする軍政時代には自宅軟禁中も出席を許されていたがクー後スーチー氏は所在さえ分からない状態に。

◆19日、米国務省、ラカイン州でのイスラム系少数民族ロヒンギャ族への軍事弾圧を取材中、ミャンマー当局に拘束されたロイター記者2人の釈放を要求 。

◆タニンダーリ地方域ダウェイ市では6月最終週から市内ほとんどの地区で子どもと20歳前後の若者の多くに下痢の病気が発生し、治療を受ける人が増加。ヤンゴン地方域のいくつかの郡や区では、7月6日~12日に入院患者が534人。

◆ヤンゴンでコロナ感染者が増えている。

◆アラカンAAとの戦闘の中でラカイン州の空軍本部基地が陥落し、海軍の船隻を失ったことなどにより、海軍司令官の職務から解任されていたズェーウィンミン中将を軍は職務放棄や命令に背いたなどとして拘束。法的措置を講じている。半年前に就任したばかりだった。

◆22日、軍事政権はミンアウンフライン国軍総司令官が大統領代行を兼務(病気療養中のミンスエ氏は大統領代行職継続が困難)すると発表。ミンアウンフラインは、大統領、首相、国軍総司令官、国家統治評議会議長を兼任する。7月末に予定される国防治安評議会 (NDSC) で、ミンアウンフラインは国軍総司令官として情勢を報告しつつ、暫定大統領として非常事態宣言延長を判断することになる。

◆SACのゾーミントゥン報道官は24日までに、SAC議長を務める国軍トップのミンアウンフライン総司令官による暫定大統領兼務の合憲性について説明。

◆軍事政権は、マンダレー地方域のモゴクとシャン州のラシオが陥落したことを否定。報道陣の前で説明したのは、ゾーミントゥン報道官ではなく、ゾーミン少佐だった。

◆28日、ミャンマー民族正義党中央委員会によるラシオ解放宣言: ミンアウンフラインは独裁政治によって国を盗み、その結果国は破滅し、取り返しのつかない状況に陥りました。割れて亀裂だらけになった鉄鍋のように、再鋳造することによってのみミャンマー連邦は生まれ変わることができる。

◆シャン州北部ラショー市の陥落にともない、ラショー刑務所に収監されていた人民議会副議長でNLD幹部のトゥントゥンヘイン氏が解放されたという情報

◆ヤンゴン、エーヤワディー、バゴー地方域、モン、カヤー、ラカイン州で大雨により洪水が発生している。

◆さまざまな虚偽情報、憶測が乱れていて、注意深く事態を見る必要がある:「3同胞同盟はこの声明で、MNDAAのレターヘッドを使用してミャンマーからの分離を主張する偽造声明を暴露した。 MNDAAは以前、ミャンマー連邦から脱退する意図はないと述べていた。」

経済ビジネス

◆24日、ミャンマー財閥系ヨマ会長退任、軍政圧力で投資家に配慮。

◆24日9:46am、チャットの「市場」レートは、USD Buy 4850, Sell 4950。

◆26日8:59am、チャットの「市場」レートは、USD Buy 4880, Sell 4980

◆27日8:34am、 チャットの「市場」レートは、USD Buy 4900, Sell 5000

◆政府職員給与の手当をさらに30,000チャット加えるとの報道。 昨年10月に3万チャット上昇、さらに今年8月から3万チャット追加。

◆軍事政権が2万チャット紙幣を印刷したという画像と報告が現在、軍の強硬派支持者ネットワークの間でオンラインで広まっている。軍事政権は来月、この2万チャット紙幣を使って政権の全国職員に給料を支払う計画だとの噂もある。

◆29日12:17、チャットの「市場」レートは、USD Buy 5100, Sell 5200

◆チャット安が急激に進行。ミャンマー中央銀行の公定レートでは1USD=2100チャットだが、30日8:53のチャットの「市場」レートは、1USD=Buy 5150チャット, Sell 5250 チャット で、5000チャットを大幅に割り込んだ。

人道問題

◆ミャンマーではクーデター以降、学校が被害に遭う攻撃が少なくとも174件起きている。国軍、PDF双方の攻撃が報告されていますが、とりわけ国軍の空爆による被害が甚大。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆軍事政権によって殺害された人が5,400人を超えた。

◆NLDの声明によると、軍事評議会が権力を掌握してからの3年半の間に、さまざまな刑務所に逮捕され拘留されている政治犯は1万924人おり、うち1539人がNLD党員だ。刑務所では、当局が政治犯を含む他の囚人を恣意的に迫害している。合計76人が殺害され、うち11人はNLD党員だった。

◆軍事政権は、NUG国防大臣の親族7人を残虐な拷問を加えて殺害。

◆NUGによると、反軍事政権勢力は、MNDAAが日曜28日に北シャン州ラシオを制圧した後、軍事政権の刑務所から解放した200人以上の政治犯を保護している。このなかには、NLD幹部のウ・トゥントゥンヘインも含まれている。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆16日、マンダレー地域スィングー市を軍が空爆。これにより住宅100棟超が破壊され、20人超が負傷。マンダレーPDFが同市を掌握しているとして軍は空からの攻撃を強めている。6/25に1027作戦第二弾が開始して以来、マンダレー地域マダヤー、スィングー、モーゴウッ市で激しい戦闘が続いている。

◆18日、NUG人権省が「ミャンマー軍が、7月1日~14日の2週間に92人の市民を殺害」と発表。

◆18日、ラカイン州都シットウェでミャンマー軍兵士が高齢者を含む1,000人以上の住民を拘束。

◆18日午後4時、シャン州北部テインニー市中央市場に軍が飛行機で爆弾6発を投下。15人が死亡。重症者も多数。軍支持派はテレグラムで18日夕方、市内の政府所有の建物を占拠していたコーカン軍(MNDAA)を抹殺したと動画と共に発信したが、市民の証言によれば、中央市場付近にMNDAAは駐留していない。

◆マンダレー地域モーゴウッ市内でTNLAとPDF合同部隊と軍との間の戦闘が激化。19日午前より軍評議会が市内の電話及びインターネット通信を遮断。18日には市民少なくとも9人が死亡。通信が遮断されているため取り残された市民の安否確認ができない。市内の多くの家庭で塹壕が準備されていないという。

◆シャン州北部ラショー郡で戦闘が激化。軍は重火器を使用しており死傷者が出ている。ナーマコー地区の孤児施設に砲弾が落下し子供1人が死亡。空爆も行われている。コーカン軍MNDAAは中国の要請で停戦していたが軍側の空爆で戦闘が再開。ラショー市内も抵抗勢力が足場を築き始めている。

◆Data for Myanmarによると、ミャンマー軍は2021年のクーデター以来、6月30日時点で9万5000軒以上の住宅に放火した。最も大きな被害を受けたのはサガイン地方域で、失われた住宅の70%を占めている。

◆抵抗勢力がシャン州モメイク町を占領した後、ミャンマー軍事政権の報復爆撃により、モスクと中央市場が破壊された。軍事政権支持派の勢力が喜びを表す絵文字を添えて投稿。

平和的抗議・CDM

◆18日、翌日の「殉教者の日」を記念し、ヤンゴンで横断幕を掲げた。

◆23日、2021年2月4日に全国に先駆けマンダレーで街頭抗議行動を組織し、軍事政権が全国指名手配中のタイザーサン医師が、マンダレー市の中心部にいる写真を投稿した。

◆23日は、軍事政権が元国会議員U Phyu Zeya Thaw、88世代の学生リーダーU Kyaw Minn Yu (別名) Ko Jimmy、Ko Hla Myo Aung、Ko Aung Thura Zawを処刑してから2周年。ヤンゴンの横断歩道橋に、英雄を称える横断幕が掲げられた。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆5日以来、シャン州Kyaukme 郡区とHsipaw郡区で軍事的緊張が高まったSSPP/SSAとTNLAは、ワ自治管区のパンサン町で紛争解決に向けた会合を15日に開いた。双方はUWSA主導の連邦政治交渉諮問委員会(FPNCC)の介入で問題を解決するよう要請した。

◆MNDAA(通称コーカン軍)とその同盟者は、15日の夕方、シャン州ラシオの町の入り口から南西7マイルのMae Han村にある検問所を制圧した。

◆16日、ネピドーにある軍事政権のAye Lar 空軍基地が抵抗グループによるロケット弾攻撃を受け、空軍将校4人が死亡、航空機3機が損傷したと、Mountain Knights Civilian Defense Forceが発表した。

◆17日、PDF-Mandalayは、マンダレー地方域では初めて、北部にあるSingu町を占領し、支配することに成功したと発表した。

◆Chinland Defense Force in Hakha は、20日にチン州の州都ハカの警察本部を襲撃し、67人の政治犯を解放したと発表した。このとき警察官4人が死亡した。

◆北シャン州でTNLAが国軍の兵器を鹵獲。ロシア製ドローン、オルラン10が複数含まれる。

◆MNDAAは19日、中国の要請により一時停戦が7月31日まで延長されたと発表。TNLAは不明。

◆21日、シャン州北部の軍事政権ラシオ守備基地から、中佐を含むミャンマー軍317人がMNDAAに降伏した。

◆Mandalay PDFの士官が投稿した、マンダレー地方域北部の都市Mogokeで抵抗勢力を歓迎する市民たちのビデオ。TNLAは、TNLAとPDFが1か月に及ぶ政権拠点への攻撃の後、24日にルビーの産地Mogokeを制圧したと発表。大量の武器と弾薬を押収し、軍事政権軍30人以上を捕虜にした。

◆25日午前4時、MNDAAは23日間にわたる血みどろの戦闘を経て、シャン州北部ラシオ北東部軍区司令部を完全占領し、連合軍前線戦闘司令部はラシオ市の完全解放を宣言した。

◆ラシオ空港はMNDAAに占拠されたと報じられている。町のほぼ全域が MNDAA の支配下にあるため、北東地域司令部副司令官はラシオ郊外で再集結したと伝えられ、一方、地域司令官は司令部内でMNDAA連絡チームと会談し、集団降伏で合意に達したとみられるが、状況は流動的。

◆MNDAAがシャン州ラシオの80%を制圧したというが、北東軍管区指令部の本丸あたりは未だの様子。市内では火事場泥棒的略奪も。市内第9、第10地区の軍拠点では戦闘が続いているという。MNDAAの戦闘部隊がミンアウンフラインのクーデター残党の追跡を続ける中、第一特別行政区政府とラシオ市軍事管理委員会も徐々にラシオ市の行政・治安管理を実施している。軍による空爆も行われており28日には避難していた5人が空爆で死亡。ワ軍UWSAもラショー市入りしたがその意図は不明。市民20万人が避難。1万人が残留。

◆シャン州北ラシオのミャンマー軍北東地域司令部司令官はMuseに逃亡したと伝えられているが、副司令官はラシオで戦死したとされている。ミャンマーと中国の国境にある主要貿易都市Museは現在、北部同盟軍に包囲されている。

国際関係

◆13日、ASEAN外相会議が、ミャンマーの暴力を再度非難する声明。

◆バングラデシュ当局は14日、ラカイン州でのAAとの戦闘から逃れ、ボートで入国しようとしたミャンマー軍事政権の兵士約60人を追い返したと明らかにした。

◆15日、国連38カ国、ミャンマー情勢への懸念表明 :ミャンマー国軍と全ての関係者に対して暴力の停止、国際人道法と国際人権法の順守、民間人の保護を求め、平和的な解決方法を模索するために建設的で包括的な対話に応じるよう要請した。

◆17日、ミャンマー国連大使が国連本部で開催されたハイレベル政治フォーラムで「ミャンマーは悲劇的な状況」にあると演説。

◆官民ファンドJOINが赤字955億円。ミャンマーで事業中断など、安倍氏案件で大損。

◆政情不安が続くバングラデシュ。公務員職の採用にある戦争参加者の子孫枠に対して、制度改革運動が激しさを増し、18日は全国の道路封鎖が行われた。2週間前ほどからダッカ大学をはじめ、国公立大学の学生中心に行われていたが、学生の死者が出たことで、普段は政治に関心のある子が少ない私立大学生や、高校生も参加し始め、全国で学生の抗議活動が続いている。警察との衝突が激しくなっていて、催涙弾やゴム弾も使われており、携帯のネットワークも遮断された。

◆タイ労働省雇用局は、6月から7月にかけて実施した立ち入り検査で、不法就労容疑の外国人労働者が10万8,875人で、うちミャンマー人が8万人以上だったと発表。

◆24日からASEAN関連外相会議、事務局長は、ミャンマーは「昨年まではASEANと距離を置いてきたが、関わりを持ちたいと思うようになってきている」と分析。

◆この1年、ミャンマー国軍の武器や関連物資の供給源は「シンガポール」から「タイ」へと大きくシフトしていた。タイ政府が武器取引への監視を強化すると、国軍の武器調達に影響が出る可能性が高い。

◆25日、インドネシアのルトノ外相はラオスで開かれたASEAN外相会議で、内戦が激化しているミャンマーについて、軍事政権と抵抗勢力がともに対話を拒否していると非難。27日発表のASEAN共同声明では、戦闘の停止に向けた具体策を打ち出すには至らなかった。

◆25日、中国外務省報道官はメディアに対し、中国はシャン州北部の紛争を注視しており、国境沿いでの和平交渉を推進していくと語った。

◆ミャンマー要人が「中国詣で」。軍事政権は、中国に治安や経済の支援を促している。

◆インド・ミゾラム州にミャンマーから避難民1500人が新たに到着。同州内の避難民は35,125人に。チン州内のハーカー市とタンタラン市間で軍とチン民族抵抗勢力との間で戦闘が激化していることによる。避難先は同州チャンパイ県に集中している。

その他

◆ネピドーのBBC筋によると、内務大臣のヤルピエ中将は、投獄されている国家顧問のアウンサンスーチーと「殉教者の日に1回、7月21日に1回会った」という。

◆シャン州進歩党/シャン州軍(SSPP/SSA)とシャン州復興評議会/シャン州軍(RCSS/SSA)の間で散発的な戦闘が発生しており、7月21日夜には双方の部隊がラサック郡で衝突し、SSPP兵士5人が死亡した。

◆27日、ワ州連合軍(UWSA)は、MNDAAとミャンマー軍との戦闘がシャン州北部で続く中、27日にラショーに部隊を配備した。 UWSAの広報担当者は、部隊が町に入ったのは住民、連絡事務所、所有資産を守るためだと語った。

◆ヤンゴン裁判所は、アウンサンスーチー氏の自宅を8月15日に2度目の競売にかけるよう命じた。

14-30/JUL/2024 #WhatsHappeningInMyanmar

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