2-8/Oct/2022 #WhatsHappeningInMyanmar

2022年10月2日から8日までの1週間にミャンマーで起きたことです。
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▼軍事政権は、反対派を弾圧しながら2023年に総選挙を実施して統治の正当性を得ようとしていますが、NUGは7日、軍事独裁政権を打倒するための最後の戦いとして1年間の期間を設定し、あらゆる面から攻撃を開始すると正式に発表しました。
▼国連人道問題調整事務所(OCHA)が、クーデター後に難民が100万人増加したと発表しました。軍事政権はザガイン地方域、マグウェ地方域、カレン州、ラカイン州の村々で、空爆をを含め、家屋を放火・破壊し、民間人を殺害するなどの攻撃を加え、多数の村民たちは避難を余儀なくされています。
▼11月に開催予定のASEANサミットに向けてミャンマー軍事政権とどう向き合うかについて、加盟国のあいだの議論がつづいています。
▼拘束中の久保田徹さんに対して、軍事政権は計10年の禁錮刑を下しました。

目   次

国内情勢

◆2日午後6:20頃と午後8:50頃、ヤンゴン市サンジャウン郡区バーガヤー通りーバホー通り角に位置する郡区裁判所付近で2回爆発が起きた。同刻に、北ダゴン、カマーユッ、フライン、チーミンダイン郡区でも爆発事件が発生した。

◆4日午後2時25分にヤンゴン市中心部のパンソーダン通りとマハーバンドゥーラ通りの角の交通警察の詰所付近で、爆発事件が発生し、軍が周辺道路を封鎖。まだ封鎖が解除されていない道路も。

◆軍直営の大学でクーデター後、軍事訓練が必修科目となっている。訓練の中ではSACやテインセイン政権の素晴らしさが説かれ、クーデターを正当化する思想教育も行われている。比例代表制についての講義も。 軍の兵員不足を補うべく我が子が前線に送られるのではないかとの心配の声が保護者から上がっている。

◆5日に開かれたUSDP(連邦団結発展党)の総会で幹部の改選が行われ、キンイー元警察長官が総裁に就任。3日に退役したばかりの元軍務総局長、ミョーゾーテイン中将が第1副総裁に、同日に退役した元内務大臣のアウンソー中将が総書記に就任。いずれも軍司令官の腹心。

◆軍事評議会傘下の人口・移民省、10月1日のミャンマー人口は 5,580万人と公表。

◆6日夕方、シャン州ムセー郡の裁判官が何者かによる銃撃を受け死亡。同日、ヤンゴン市マヤンゴン郡区で元軍将校が銃撃を受け死亡。 5日、シャン州チャウッメー市内の県事務所で爆発。怪我人なし。

◆7日、NUG 教育省は、すべての学生のための連邦民主主義教育の開発を目指すMyanmar Nway-Oo University (MNOU) が本日開校すると発表した。

ミャンマー春の大学(MNOU)はオンライン大学として開校され、MNOUへの入学を希望する学生は、オンライン学習プラットフォームを通じて、3種類のコース(フォーマル コース/コアカリキュラム コース/ショート コース)から選択することができる。MNOUは、臨時大学評議会と中間教育のための教員グループとが共同で設立しれた教育省の公立大学であり、自治大学として無償教育を展開する(People’s Spring, 2022年10月7日)。

◆NUGは7日夜、軍事独裁政権を打倒するための最後の戦いとして1年間の期間を設定し、あらゆる面から攻撃を開始すると正式に発表。

経済ビジネス

◆パオ民族青年機構(PYO)は3日、シャン州南部のティージッ石炭火力発電所及びピンベッ製鉄所(ロシア資本)から排出される粉じんにより、地元住民が、流産、呼吸器系の疾患、皮膚疾患等の深刻な健康被害を受けているとの調査報告を発表。工場排水により農地の汚染も進んでいるという。

人道問題

◆国連人道問題調整事務所(OCHA)は、クーデター後の難民100万人増加と発表。

◆アムネスティ・インターナショナルの新しいレポートが、 ロヒンギャへのジェノサイドに先立ち、ミャンマーで増殖した憎悪にフェイスブックが「実質的に貢献した」ことを発見したと指摘。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆エーヤーワディ地域パテイン刑務所に収監されている政治囚2人に対し禁錮24年の判決が言い渡された。いずれも20歳の男性。昨年8月にパテイン郡チャウンター市武器の所持で逮捕されたと言われる。

◆昨年2/4にクーデター後初めて軍事クーデターに抗議する路上デモを行ったことで逮捕された元ヤダナーボン大学学生連盟執行委員を含む4人がオーボー刑務所から満期釈放された。 4人は学生リーダーのDr.テーザーサンらと共にマンダレー医科大学前でデモを行い、禁錮1年9ヶ月の判決を受けたが刑期が短縮された。

◆マンダレーで、NLD関係者が相次いで5人殺害される。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆国境警備隊(BGF)第1014大隊は29日、ミャンマー南東部カレン州パープン県内のポーチー村を取り囲むように地雷を埋設。パープンーカマーマイン道路沿いのポーチー、メーカラー、レーグエー、タコーコ村の住民に対し、村外への移動を禁じた。

◆ザガイン地域ミンギン郡内の複数の村に軍が侵攻。 住民約1000人が退避。村が軍に占拠されているため住民は食料を取りに戻ることができず、カレー西、トンマン、ニャウンガイン、リンル、ペトウッエー村の住民は、1日分の食料にも困る状況。このまま軍の占拠が続けば食料が底をつく可能性があるという。

◆4日午前8時11分、ザガイン地域カンバルー郡ゾーチャウン村に軍第363歩兵大隊が侵入し、焼き討ちを開始。周辺4村の住民計約7500人が退避。

◆5日午前9時半、ヤカイン州ラテダウン郡マフニン山付近の村を軍がジェット戦闘機で4回に渡り攻撃。重火器を連続で撃ち込んだ。 地元住民の証言によれば、攻撃は戦闘のない状態で突如始まり、住民1人が負傷した。

◆カレン民族同盟(KNU)の発表によれば6日、モービー空軍基地から出動した軍の戦闘機3機が、カレン州のKNU第6旅団の支配地域内のドゥーパラーヤー県ウィンイェー郡のメーカター僧院を10分間に渡り爆撃。この空爆により僧侶が1名負傷。僧院が全焼。

◆10 月 6 日の午前 3 時頃、SAC テロリストは、カレン州Phaya Thone Su郡区のMekatha村を空爆。

◆ザガイン地方域: ミャンマーの反軍事抵抗の中心地 軍事政権軍は、クーデター以来この地域の頑強な抵抗への報復として焦土作戦を展開、2万5,000 軒以上の住宅に放火し、 約500人を殺害した。

平和的抗議・CDM

◆CDM実践軍将校らがNUGに対し離脱兵の受け入れ方針を見直すべきだと助言。 バゴー地域の歩兵大隊長ミョーミントゥン少佐が軍役に復帰した事案を例に、クー後一定期間経過した今、離脱する兵士はCDMに分類されるべきものでなく単なる立場の変更とみるべき。再び変心した場合、情報が流出する危険ありと。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆武力抵抗から 1 年以上が経過し、国民防衛隊はドローン作戦を広範に行うようになった。ドローンによる偵察、爆撃投下は、最前線にいる軍事評議会の部隊を心理的に脅かす可能性がある。

◆6日にマグェー地域ティーリン郡で軍とティーリンPDFとの間で戦闘が発生。ティーリン方面に進行中の兵員約80人の軍部隊をPDFが爆発装置を爆破して阻止したことで戦闘が開始。軍側は小重火器を乱射。PDF側も重火器で抗戦。

国際関係

◆インドのミゾラム州政府が、州内に滞在するミャンマー人避難民の遵守すべき細かい規則を制定。武器弾薬、麻薬等の違法な物品の取り引きに関与するミャンマー人の逮捕が相次いだ結果。避難民は避難民証明カードの発給を受けることが義務付けられる他、移動が許可制になる。

◆ミャンマー軍事法廷は、拘束中の久保田徹さんに計10年の禁錮刑を判決。

◆日本の林外相はASEAN諸国の大使と会談したが、ミャンマーは招待されなかった。

◆Voice of America によると、ASEAN 議長国のカンボジアは、昨年 2 月にミャンマーの民主的に選出された政府を転覆させた軍事政権トップの ミンアウンフラインが来月開催される ASEAN サミットに招待されない、と述べた。。

◆マルコス・ジュニア・フィリピン新大統領は、11月に開催が予定されているASEAN首脳会議にミャンマーの軍代表を招待すべきとの提案を関連会合で行って行く方針を明らかにした。

◆米財務省は6日、ミャンマー軍への武器提供への関与が疑われる北オウカラパ所在のDynasty International 社とそのオーナー及び理事2人を標的制裁の対象者リストに加えたと発表。 米財務省は軍の残虐行為としてザガイン地域で児童11人が犠牲になった事件や活動家ら4人への刑が執行されたことを挙げた。

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