23-29/APR/2023 #WhatsHappeningInMyanmar

2023年4月23日から29日までの1週間にミャンマーで起きたことです。

▼軍事政権は2022年12月1日に逮捕した全ビルマ学生連合(ABFSU)指導部の大学生に死刑を宣告。インセイン刑務所での家族との面会を許可した。

▼ザガイン地方域、チン州、カヤー州への、軍事政権軍の掃討作戦がつづいている。各地の村へ軍が侵入し、村全体をほぼ焼き払う事態が続出し、大勢の地元民が避難を余儀なくされている。

▼カヤー州では、軍の戦闘機が避難民の避難所を空爆し死傷者が出た。チン州での空爆では2名が死亡し、3 つの教会の建物を含む 30 の家屋が破壊された。

▼軍事政権軍が、シャン州、ザガイン地方域、カヤー州、カチン州で地元住民を「人間の盾」として使用している。ザガインでは、軍に拘束され人間の盾として使われた5人の地元民が、ジャングルで遺体となって発見された。

潘基文・元国連事務総長らがミャンマーを訪問し、ミンアウンフラインらと会談した。帰国後、潘基文氏はNUG副大臣らとオンライン会談を行った。

▼日本に関係する動きがあった。日本外務省は、ODAでミャンマーに無償供与した船舶3隻のうち2隻が軍事目的に使用されたとしてミャンマーに抗議した。日本を訪問した国連のミャンマー担当特別報告者アンドリューズ氏は、日本に対し、「軍事政権に制裁を課し、ミャンマーの軍事訓練プログラムを廃止し、偽りの選挙を非難し、緊急資金を通じてバングラデシュのロヒンギャ難民への食糧配給の削減を止めるよう促す」よう述べた。サフラン革命を取材中に殺害されたジャーナリスト長井健司氏が使っていたビデオカメラの所在をDVBのAye Chan Naing編集長が突き止め、16年ぶりにバンコクで遺族に返還した。カメラには、殺害される直前までのヤンゴンでの民主化闘争の様子が記録されていた。

目   次

国内情勢

◆20日、カレン州ミャワディー郡区の管理者は、1 区当たり20人の若者を軍事政権軍に引き渡すよう命じられた。カレン州では、カレン民族解放軍 (KNLA) と軍との間で戦闘が進行中。

◆ヤンゴン市インセイン郡所在の警察・犯罪捜査局CIDの近隣で23日、爆発が起きた。最初に2発が爆発。軍兵士らが現場に到来した後、さらに爆発が起き、計6発が爆発した。市民抵抗勢力側情報筋によればこの爆発で軍側に死傷者が出ているが、軍からの公式発表はなく詳細不明。

◆アラカン軍AAは、チン民族防衛隊CDFが創設2周年を迎えた25日、CDFに宛てて祝辞を送った。CDF創設時から現在まで変わらず良き抵抗の同士としての立場を貫いて来た。今後も支援を続けると述べた。

経済ビジネス

◆スウェーデンに本拠を置くエイフリー社が、水力開発からの撤退を表明。

◆シャン州北部チャウメー郡及びティーボー郡で現在進められている水力発電所の建設停止を求める公開書簡を25日、13のシャン州市民団体が提出。計画が続行すれば歴史的建造物の僧院を含むティーボー郡内の5つの村落区が水没し、地元住民にも直接裨益しない。軍と近いIPG社とび仏民間企業の合弁事業。

人道問題

◆シャン州南部ペーコン群サウンプェー村病院を25日、軍が空爆。看護師1人を含む民間人3人が負傷。 この病院では、地元住民と避難民を対象に医療が行われており、国民防衛隊の戦闘員の出入りはない。

◆ラカイン州チャウピュー(Kyaukphyu)郡区のIDPキャンプに避難しているイスラム教徒1,500人は、5月14日までに移転を余儀なくされている。チャウピューにあった彼らの家は、2012年のコミュニティ間の暴力で破壊された。家を追われたこれらの人々は、また、別の場所に移転するよう圧力を受けている。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆軍事政権は、2022年12月1日に逮捕した大学生Kaung Sat Paing氏に死刑を宣告した。 彼は全ビルマ学生連合(ABFSU)の指導者の1人で、クーデター後の反軍行動に関与した疑いで逮捕された。稀なケースだが、軍事政権は、学生の家族がインセイン刑務所で彼に会うことを許可した。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆ザガイン地域ザガイン郡区インザ村を21日、兵力200人程度の軍と民兵組織ピューソーティーとの合同部隊が焼き討ち。住宅約500棟が焼かれた。23日の時点でも周辺一帯の村を焼き払っており、数千人の住民が避難。

◆ザガイン地域ウェッレッ郡アウンチャンダー村に23日、兵員60人程度の軍部隊が侵入し民家約140棟を焼き払った。 ほぼ村全体が焼き尽くされた状態。軍部隊は村を去ったが、退避した住民約千人はまだ危険を感じ、村に戻ることができていない。

◆3 月24日に軍に拉致された5人の民間人の遺体が、4月25日、ザガイン地方域 Indaw 郡区の密林で村人によって発見された。 約70人の兵士がMawlu町を移動する際、男性村人を逮捕し、彼らを人間の盾として使用した。

◆26日、シャン州PinlaungのTawng Me Thin村で地元の人々が逮捕され、人間の盾として使用された。

◆カヤー州カレンニ民族防衛隊(KNDF)の情報担当官は、軍事評議会の空軍が4月27日夜11時ごろ、Demosoの西にある避難民シェルターを爆撃し、2人が負傷し、1人が死亡したと述べた。

◆軍事政権による、チン州Tlanglo村への27日の空爆の影響。軍事政権の戦闘機が村に 2 発の爆弾を投下し、2 人の民間人が死亡し、3 つの教会の建物を含む 30 の家屋が破壊され、7 人が負傷した。

◆ザガイン地域キンウー郡内のダビンガウンタウン村、カンジーゴン村、ミョーティッ村に軍が侵入。25日から27日にかけて住宅計約500棟を焼き払った。また、焼畑業を営む住民5人を人間の盾として使役するために拘束したまま退去した。

◆ザガイン地方域キンウー(Khin-U)で、軍は再び村を襲撃し、村全体に火を放った。 10以上の村から5,500人以上が避難している。

◆軍が農村部の市民を人間と盾として拘束するケースが急増。 カヤー州ピンラウン郡レージャー村の住民が掃討作戦を実行する軍により拘束される動画をKNDFカレンニー民族防衛隊が28日に公表。 ザガイン地域カンバルー郡サジン村でも住民約10名が27日に拘束された。カチン州パーカン郡でも同様のケース。

国際関係

◆軍司令官の招待により潘基文・元国連事務総長率いる元老グループThe Eldersのメンバー5人が23日ネーピードー入りした。 潘基文氏はNLD政権下の2016年、和平会議に出席した経歴を持つ。今回の訪問にかかる詳細は不明。

◆27 日、NUG外務省の Moe Zaw Oo 副大臣は、元国連事務総長の潘基文氏とオンライン会談を行った。

◆日本の外務省はミャンマーに、「2017年から2019年にODA無償供与した船が去年、軍事目的に使われている」との報道があったので事実確認したら、「3隻中の2隻に、兵士や武器を輸送するなど不適正な使用があった」と判断し、抗議 。すでに、この問題は半年前の2022年10月11日に “hrw.org” が指摘していた(https://savemyanmar-sakura.jp/9-15-oct-2022/2022/10/16/)。

◆2007年サフラン革命を取材中に殺害されたジャーナリスト長井健司氏が使っていたビデオカメラの所在をDVBのAye Chan Naing編集長が突き止め、16年ぶりにバンコクで遺族に手渡した。

◆国連のミャンマー担当特別報告者アンドリューズ氏の記者会見。「私は日本に対し、ミャンマーの軍事政権に制裁を課し、ミャンマーの軍事訓練プログラムを廃止し、偽りの選挙を非難し、緊急資金を通じてバングラデシュのロヒンギャ難民への食糧配給の削減を止めるよう促す」。

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