28/Aug-03/Sept/2022 #WhatsHappeningInMyanmar

2022年8月28日から9月3日までの1週間にミャンマーで起きたことです。

#WhatsHappeningInMyanmar

▼チャット安・金価格高騰がさらに進行し、市場では1米ドル4,500チャットを超えました。中央銀行の公定レート2,100チャットではなく実勢レートに近いレートを設定する国営航空会社料金、日本からの銀行送金レートが生じて、軍事政権による市場支配力に綻びが見えます。ヤンゴン中心部に近い労働行政事務所は、海外労働許可証「スマートカード」を求める若者が長い列をつくっています。
▼NUGとバングラデシュにいるロヒンギャ難民との会談が2回、友好的に行われました。
▼AAPP発表によると、2日時点で確認された、クーデター以降軍事政権によって殺害された民間人は2,263人、逮捕された者は1万5,325人、依然拘束されている者は1万2,224人に上っています。
▼9月に開催される国連総会において、引き続きNUGの大使をミャンマーの国連大使として信任するよう求める “Accept NUG & Our Ambassador, Reject Dictator” 運動が始まりました。

目   次

国内情勢

◆8月28日、軍の指導者は、NLD時代の文学を毒物だと批判した

◆8月28日夜間から29日午前0時にかけて、ヤンゴン市ミンガラードン郡区、北オウカラパ、インセイン、北/南ダゴンで爆発や銃撃が発生。

◆8 月 29 日午後 7 時、国民統一政府 (NUG) とバングラデシュに避難しているロヒンギャの人々との友好的な会議が開催された

8 月 29 日午後 7 時、国民統一政府 (NUG) とバングラデシュに避難しているロヒンギャの人々との友好的な会議が開催された (National Unity Government of Myanmar, 8月29日 23:56)

◆ミャンマーの若者の国外流出が加速。ヤンゴン中心部に近い労働行政事務所には、海外労働許可証「スマートカード」を求める若者があふれていた。

◆台湾警察が、ミャンマーから帰国した台湾人3人を人身売買容疑で逮捕。ミャンマーで臓器売買等を主導するKKParkとの繋がりが疑われている。

◆8 月 30 日、NUG第65回閣議開催。民族武装革命グループへの働きかけと彼らとの協力の重要性、CDMers支援、ロヒンギャや他のすべての少数派組織の平等と人権を保障する活動等について。

2022 年 8 月 30 日10時、国民統一政府の第65回閣議が開催された。大統領代理は「国民統一政府が発足してから 1 年以上が経過した。9月7日は人民抵抗革命のD-Dayが発表されてから丸1年という、歴史に残る日となる」とし、民族武装革命グループへの働きかけおよび彼らとの協力の重要性、CDMers支援について述べた。首相は「国民統一政府として、私たちは、ロヒンギャや他のすべての少数派組織を含むすべての人が平等と人権を享受できるようにするために懸命に取り組んでいる」等と報告した。

◆8月30日、ヤンゴン市インセイン郡区で、インセイン刑務所内の特別裁判所裁判官及び郡副法務官が乗っていた車両が何者かによる銃撃を受け負傷。

◆8月31日、国民統一政府とバングラデシュのロヒンギャ難民との友好的な会議が行われた。

◆8月31 日午後 10 時 45 分、ヤンゴン地方域シリアム(သန်လျင်)郡区で、治安任務についていた兵士間の銃撃戦があり、兵士とその家族7 人が死亡し、発砲した 2 人の兵士が武器を持って逃走中。

◆1日午前0時30頃、ヤンゴン市中心部のチャウッダダー郡区所在のアウンバーレー宝くじ税事務所近くで爆発事件が発生。同じ時刻に、ターケータ、タームェー、ミンガラータウンニュン、バズンダウン郡区でもそれぞれ爆発と発砲事件が発生。

◆カレンの2勢力、カレン民族同盟(KNU)と民主カレン仏教徒軍(DKBA)が 、国軍打倒で歴史的再統合

◆NUGは、ヤンゴン市にあるアウンサン・スーチー氏宅を国の文化遺産に指定。これにより売買が禁じられ、破壊等の行為者は文化遺産保護法等に基づきブラックリストに掲載されると発表。

経済ビジネス

◆8月30日、中央銀行は、在外ミャンマー国籍者が賃金/給料として得た外貨を買い取ったミャンマー国内業者または個人は、これを転売してはならないと発表。

◆ミャンマーの航空会社は、中銀の公定レートが8 月 30 日時点で1米ドル 2,100 チャットであ​​るにもかかわらず3,000 チャット以上を請求しており、軍事政権は市場に対する支配力を失っている

ミャンマーの航空会社は、8 月 30 日に拡散した指数級数的に上昇した航空料金への顧客の抗議を受けて、価格変更に関する報道声明発表を余儀なくされた。ミャンマー中央銀行の対米ドル為替レートが 8 月 30 日時点で 2,100 チャットであ​​るにもかかわらず、ミャンマーの航空会社は 1 米ドルに対して 3,000 チャット以上を請求しており、軍事政権は市場に対する支配力を失っている (Chindwin News Agency, 8月31日 11:26)

◆8月1日に1人民元(約20円)=300チャットが、8月31日には500チャットに急騰した影響で、ミャンマー・中国国境の両替商が休業

◆1米ドル=4,500チャットを超え、金相場がさらに上昇している状況を受け、特別捜査局と軍情報機関が両替業者や金商人を不正な価格操作の容疑で逮捕している。

◆31日ミャンマー中央銀行、燃料価格の上昇に伴う物価高を抑制するため、2億米ドル(約280億円)の米ドルを販売すると発表

◆2日、MoneyGram(+SBI Remit)は日本からミャンマーへの送金に、CBMレートを無視した1円=22チャットの独自レート設定。1日まで1円=15.1チャットの公定レートだった。

◆軍事評議会報道官は、急速に上昇する金市場をコントロールするために、500 グラムと 100 グラムの金貨を発行して、世界市場価格よりも低い価格で販売すると発表。

人道問題

◆物価の高騰に伴いカヤー州ディモーソー郡、フルーソー郡内の戦災避難民約15万人の食料難がますます深刻化している。基本的に食料は市民からの寄付で賄われており、行動に制限が課されている国連やNGOからの支援は十分に行き届かない。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆市民的不服従運動(CDM)を実践しているマンダレー大学職員である警備員3人及びその家族17人が軍評議会により拘束された。

◆メイッティーラー裁判所は、昨年11月に自宅で拘束された元メイッティーラー大学学生連盟議長でCDMを実践する学校教員のテースーナインさんに対し、テロ対策法第52条(a)により禁錮7年を言い渡した。

◆軍は、ヤンゴン市ユニバーシティ通り所在の俳優のミンモーグンことチョーチョーテー氏宅を施錠し接収(kyeik peik)。氏は、反軍デモに参加したことで刑法505条aにより起訴されている。

◆軍事政権軍は、マンダレーで Ma Linn Khit という女性を逮捕した。これは親軍グループが、国民統一政府支持と見なされている Facebook のソーシャル投稿に彼女がコメントしたと、軍に報告したためである。

◆軍傘下の国営紙などに、タニンダーイ管区ベイ郡区でPDFメンバー拘束の報とともに、証拠物や彼らの写真が掲載される。『容疑者』の多くは顔が腫れあがっている。

◆8月、同性愛をテーマとする小説が発禁処分を受け、出版元責任者のヤダナーウッイートゥンさんがわいせつ文書を出版したとして印刷出版法違反で軍により逮捕された。同様のケースがクーデター後に増加している。

◆1日、クーデター発生後に拘束され、第505条b項に基づく扇動罪で禁錮2年の有罪判決を受けていたカレン州政府ボーボーウェーマウン社会問題大臣、ミンコーカイン入国管理・人口大臣、クンミョーウィン・パオ民族問題大臣の3名(いずれもNLD党員)が解放された。

◆1日、タニンダリー地域ベイッ刑務所から女性1人を含む政治囚19人が解放された。昨年2月にクーデターに抗議するデモに参加したことで第505条a項及び145条で禁錮2年の実刑判決を受けていた。

◆選挙不正で訴追されていたアウンサンスーチー氏の判決が2日刑務所内の裁判所で言い渡される。

◆2日、インセイン刑務所の特別裁判所は、8月に入管法違反容疑でヤンゴン市の自宅で拘束されたビッキー・ボウマン元駐緬英大使夫妻に対し、入国管理法第13条1項、5項に基づき懲役1年の実刑判決を言い渡した。

◆2日、AAPP発表によると、クーデター以降軍事政権によって殺害された民間人は2,263人、逮捕された者は1万5,325人、依然拘束されている者は1万2,224人に上る。

◆2日、アウンサンスーチー氏、ウィンミン大統領及びミントゥー元連邦大臣に対し、連邦選挙委員会に不当威圧を行使した罪で刑法第130条a項に基づき懲役3年が言い渡された。 この判決によりスーチー氏と大統領の刑期は、それぞれ計20年と5年になった。

◆2日午後 10 時 30 分、軍事政権がタニンダーリ地方域ダウェイ市ダウンタウンにある男性用ホステルを襲撃し、4 人の若い看護学生を殴打して逮捕、うちの 1 人は MI 収容所として知られる悪名高いキャンプに送られた。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆8月25日、ザガイン地域カンバルー県チュンフラ郡の村に軍部隊180人が侵入。翌26日午前中に村に火を放ち、民家59棟が全焼。

◆ザガイン地域カニー郡の村の病院を軍部隊が襲撃。総額2千万チャットにのぼる医薬品、医療器具を燃やしたり井戸に投げ入れるなどして破壊した。戦災避難民に医療を施していた病院。更に村の学校の校舎2棟を焼き払った。

◆8月25日にザガイン地域チュンフラ郡テービンゼイッ村に軍部隊が侵入し、28日に引き上げた後に8人の住民の遺体が見つかった。6歳の子供が1人含まれているがほとんどがまだ身元不明のまま。拘束時に射殺されたり焼殺されたりしたのではないかと見られている。

平和的抗議・CDM

◆平和的な抗議行動はすべて、野蛮な 軍事評議会による拷問と逮捕の危険にさらされている。 これらの若者たちは、クーデター以来絶え間ない恐怖の中で暮らしてきた人々を奮い立たせようとしてきた。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆8 月27日朝、ザガイン地方域Kani郡区のt村の近くで、軍事政権軍によって拷問され、射殺された 5 人の PDF の遺体が発見された。軍事政権軍はまた、車を燃やし、武器、電話、財布、さらには履物を含む PDF 仲間の持ち物を奪った。

◆8月28日午後4時、ヤカイン州ミャウッウー郡のシットェー-ヤンゴン道路沿いで、軍-アラカン軍(AA)間で激しい戦闘が発生。

◆軍事評議会を攻撃するために、60mm と 81mm の爆弾を搭載して投下できるドローンの生産が開始された。

軍事評議会を攻撃するために、60mm と 81mm の爆弾を搭載して投下できるドローンの生産が開始された。作戦エリアの全域にFederal Wingsのドローンを配備し、ドローンを運用するのに十分な爆弾を供給する。NUG首相の指揮下で、情報技術省 (MOCIT) が管理。(“စစ်ကောင်စီကို တိုက်ခိုက်ရန် ၆၀ မမ နှင့် ၈၁ မမ ဗုံးများ သယ်ဆောင် ကျဲချနိုင်သည့် ဒရုန်းများ စတင်ထုတ်လုပ်နေပြီ” Khit Thit Media, 2022年9月1日10:30

◆アラカン軍が19人のミャンマー軍事警察を殺害

◆軍事政権は地雷除去兵器をテストし、最前線に展開しようとしている。彼らは、世界が東南アジアの国で何が展開されるか注視しているなか、あえて内戦に対して重火器を投入する。

国際関係

◆29日、バングラデシュのモメン外相は、前日にヤカイン州マウンドーから撃ち込まれた重火器の砲弾がバングラデシュ側領土に着弾した事件について、駐バングラデシュ ミャンマー大使に強く抗議した。

◆Accept NUG & Our Ambassador, Reject Dictator

9 月には国連の年次総会が始まる。国連総会信任状委員会で、ファシスト テロリスト グループを拒絶し、Kyaw Moe Tun氏がミャンマーの国連大使であることの信任を求める。(“Accept NUG & Our Ambassador, Reject Dictator,” by Ei Thinzar Maung, 2022年9月1日 21:25)

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