8-21/JAN/2025 #WhatsHappeningInMyanmar

2025年1月8日から1月21日の間にミャンマーで起きたことです。

民間人を標的にした空爆の激化:⦿ラカイン州では、ラムリー郡区で40人死亡、20人負傷。チャウトー郡区で少なくとも10人死亡、約30人負傷。ムラウク・ユー郡区で拘留中の軍事政権家族28人死亡、25人負傷⦿カチン州では、タナイ町西方にある金鉱で少なくとも15人の民間人が死亡、10人が負傷。Hpakan郡区で少なくとも10人の地元住民が死亡、多数が負傷⦿カヤー州では、ディモーソー郡の避難民キャンプで住民3人が死亡、4人負傷。

停戦協議:⦿TNLAはミャンマー全土の革命勢力と手を携えて軍事評議会を完全に打倒すると発表⦿中国が、ミャンマー軍とMNDAAが停戦協定に署名したと発表、シャン州北部の国境検問所を開放。当事者双方からの発表はない。MNDAAはラシオから撤退せず⦿停戦協定を結んだ7つのEAOで「7EAO同盟」結成。

NUGの改革:⦿革命の道から逸脱している一部の役人を改革⦿民族同盟の有能な指導者をNUG政権に組み入れる⦿NUG指揮統制下のPDFと革命軍が軍事的な団結を築く。

抵抗派支配地域で激戦:⦿シャン州Nawnghkio郡区で軍事政権がTNLAとPDFに対し新たな軍事作戦開始⦿サガイン地方域で軍事政権北西軍司令本部がロケット弾の攻撃を受け6人死亡。カレーミョ郡区のPDF基地が空爆を受け、PDF隊員3人が死亡、約10人が負傷⦿エーヤワディ地方域でAAと激しい戦闘⦿マグウェ地方域Myaing郡区でも激戦⦿マンダレー地方域マダヤー郡区で戦闘激化⦿軍事政権は全土の最前線の兵士に麻薬を供与。

国境地帯の特殊詐欺:⦿タイで行方不明になりミャンマーで監禁されていた中国人俳優を救出⦿ミャンマーの中国系犯罪集団がタイとミャンマーの国境地帯で20人以上の日本人を含む6000人以上監禁。
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 #WhatsHappeningInMyanmar
詳しい日誌、出典は、下記をご覧ください。
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国内情勢

◆11日、パラウン州解放戦線(軍事部門はTNLA)は、ミャンマー全土の革命勢力と手を携えて軍事評議会を完全に打倒すると発表した。民族武装集団・春革命軍・全人民の共同闘争により大きな損失を被っている共通の敵=軍事集団は、病院・学校・宗教施設・住宅を破壊している。

◆観測筋によると、タアン民族革命記念日62周年を記念した12日の声明でなされた誓約は、TNLAが中国の圧力で和平交渉を提案したが、和平は一方的に達成することはできず、軍事政権が権力を握っている限り、自らの地域を支配するだけでは持続不可能であると認識していることを示唆している。

◆停戦協定を結んだ7つの民族武装グループ(RCSS, MNSP, DKBA, KNU/KNLA (PC), LDU, PNLO, ALP)で7EAO同盟が結成すべての利害関係者を含む政治対話を構築しようとしていると述べた。

◆ヤンゴン空港でラカイン族の若者たちが空港で出国が認められない事案やヤンゴン市内でラカイン族が拘束される事案が相次いでいる。13日にはタイ行きMAIに搭乗予定だったラカイン族の若者が旅券の出生地の欄にシットェーと書かれていたため出国審査で「ラカイン族か」と聞かれた上で旅券を没収された。

カチン州パーカン郡セイッムー村落区サポー村の翡翠採掘場跡地で土砂崩れと地滑りが発生。14日までに21人の死亡が確認。うち2人の発掘が難航。15人程度が依然行方不明。クーデター後、不法採掘が急増。度々、地滑りの犠牲者が出ている。

◆14日、NUG大統領代行は、民族同盟の有能な指導者によってNUG政権を強化する必要があると発言。

◆NUGは、一部の役人が「革命の道から逸脱している」とNUGのドゥワラシラ暫定大統領から指摘されていることを受け、同政府の指導力と財政面で高まる懸念に対処するための改革を発表した。同暫定大統領は、同盟抵抗グループから指導力のあるメンバーを政権に組み入れる可能性もあると付け加えた。

◆軍トップが16日に、ネーピードーで開かれた軍評議会会議で、様々な事情から海外への出国者や死亡者が増えている一方、出生率が低下していることで、人口が5,100万人にまで減少しており、実施を予定している総選挙にも何らかの影響があるだろうと述べたという。

◆19日、NUG首相と私(NUG大統領代行)は革命資金の分配について協議するため、CC (Chinland Council;チン民族戦線 (CNF)27人、解散した連邦議会の議員17人、地区選出議員68人から構成される)、ICNCCの指導者と会談した。私たちは革命への決意で結束し、同志として共に立っている。

中国仲介による軍事政権とMNDAAが18日に締結した停戦協定は19日に発効し、中国当局はシャン州北部のChinshwehaw国境検問所を開放した。情報筋によると、6月までにミャンマー軍の北東部地域本部があるラシオ市からMNDAAの部隊が撤退することを確認した。中国当局は数か月にわたりMNDAA に、ラシオから撤退して軍事政権に対する敵対行為を停止するよう 圧力をかけ、コーカングループの指揮官を脅迫し、中国国境を経由する MNDAA 支配地域への燃料・医薬品・食料・その他の重要物資の輸送を制限してきた。いまだ指揮官の消息は不明である。

◆コーカン MNDAAラシオ復興情報担当官は、MNDAA と軍事評議会は中国の仲介により 1 月 18 日に停戦に合意したが、MNDAA 軍が北部シャン州のラシオから撤退するという報道はまったく真実ではないと説明した。また、ラシオにはMNDAA軍と統治機関がまだ存在している。MNDAA関係者はBBCに対し、MNDAA グループは依然として市内外の拠点を占拠し、定期的な復興作業も進行中だと答えた。

◆21日のNUG政府会議で、大統領代行はテロリスト軍事評議会に対する武力闘争において、個人の行動ではなく団結と一体性を築くよう再度警告した。国防省に対し、NUGの指揮統制下にあるPDFと革命軍が、政治的だけでなく軍事的にも団結を築くよう努力するよう求めた。

◆NUG首相は21日、2025年にエーヤワディ地方域は重要な戦場となり、国全体が全面戦争に突入すると注意を呼び掛けた。われわれは、われわれを支配する盗賊の手から自分たちの故郷であるミャンマーを取り戻す必要がある。

◆軍事政権は全土の最前線にいる兵士に麻薬を与え、その結果、軍の死傷者数が増加している。最近の戦闘で死亡した親軍派PNO (Pa-O National Organization) 30人以上は麻薬を投与された。軍は短期戦闘訓練を終えたパオ村民に対し、攻撃的に戦うための薬物摂取を強制しており、従わない場合は射殺された。

経済ビジネス

◆ミャンマー政府、関税に適用される外国為替レートを、オンライン取引レートに基づいた週次の為替レートに変更。

◆NUG大統領府報道官は21日、「ミンアウンフライン率いる軍事評議会は、31兆チャットの紙幣を刷り、ミャンマー史上最高のインフレ、物価高騰、経済破綻を招き、国の経済全体を破壊している」との声明を発表した。電力不足でも新記録を樹立し、ヤンゴンでも1日4時間も電力を供給できなくなっている。

人道問題

◆2024年1月~9月に、ミャンマーでは地雷および戦争残存物の爆発が537件発生して130人が死亡、759人が負傷。

◆カレンニー人民進歩戦線(KPPF)によると、軍事評議会が権力を握ってから2024年12月31日までに、軍事評議会による殺害、空爆、砲撃により709人が死亡、住宅2,866棟、宗教施設54棟、病院・診療所16棟、学校26校が破壊された。

◆7日、ミャンマー・インターネット・プロジェクト(Myanmar Interenet Project; MIP)の発表によると、ミャンマーの82郡区・130か所以上でインターネット切断されている。バゴー、マンダレー、マグウェ地方域やモン、シャン、ラカイン、チン、カチン、カイン州などの軍事政権が支配権を失った地域で、住民の外部とのアクセスを遮断させる意図があるとの見方。

◆8日午後1時、軍事政権陸軍のジェット戦闘機が、AA占領下のラカイン州ラムリー郡区のKyauk Ni Mawを爆撃し、40人が死亡、20人が負傷、約500軒の家屋も軍機の爆撃により全焼した。

◆計350万人超まで増大した国内避難民のうち子どもは33%を占め、2024年に子ども750人が死傷した。

◆11日午前9時、AAが支配するラカイン州Kyauktawの住宅街や市場などの人口密集地域を標的として軍事評議会空軍のジェット戦闘機が3回空爆し、ULA/AAの中央税関局長を含む少なくとも10人の地元住民が死亡し、約30人が負傷した。

◆KIAによると、11日、軍事政権の戦闘機がカチン州タナイ町(2024年5月にKIAが制圧)西方にある Tsan Lun金鉱を爆撃し、少なくとも15人の民間人が死亡、10人が負傷した。政権が爆撃を行った当時、この地域では戦闘は活発ではなかった。

◆13日午前2時頃、軍事評議会はカチン州Hpakan郡区で空爆を開始し、午前10時30分頃ジェット戦闘機がサンカ村の学校の近くの住宅地に爆弾3発を投下。少なくとも10人の地元住民が死亡、多数が負傷し、数軒の家屋に被害を与えた。戦闘は起きていなかった。

カヤー州ディモーソー郡ドーソークー村の避難民キャンプを15日午後12時50分に軍評議会軍が空爆。女性2人を含む住民3人が死亡、4人が負傷したことをカレンニー民族防衛隊KNDFが公表した。

過去1週間(7日~13日)、軍事政権軍は国内の様々な地域で故意に無実の民間人を標的に空爆している。11日カチン州タナイ郡区ラカイン州チャウトー郡区シャン州シセン郡区の村を空爆し、約40人の民間人が死亡、多数が負傷。13日の朝、衝突はなかったがカチン州パカント郡区を空爆、少なくとも8人の民間人が死亡

◆1月1日~17日、軍事評議会はカレンニー (カヤー) 州とシャン州南との境にある難民キャンプを少なくとも15発の爆弾で爆撃、重火器も使用され、民間人8人 (18歳未満の少年2人、少女1人、中年男性1人、女性4人) を殺害、17人を負傷させた。彼らは故意に人々を攻撃し殺害している。

◆ヒューマン・ライツ・ウォッチが年次報告書『世界人権年鑑2025』を発表。ミャンマーについては、「焦土」戦術の激化、困窮する人びとへの人道支援を軍政が妨害しているため、地元住民はいっそう苦境に立たされていると述べている。2024年のおもな出来事として、「ミャンマー国軍は人口密集地で爆発性兵器を使用した空爆や砲撃の回数を増やし、無差別攻撃となる危険性を高めている/軍政は集団的懲罰の手段として人道支援や通信への規制を強めている/2024年2月の徴兵法制定後、軍政当局は成年に達している若者や子どもを拉致したり、家族を拘束したりして強制徴用を行った/国軍とAAは西部ラカイン州のロヒンギャ文民に対して集団殺害、放火、違法な徴用を行っている。」

◆AAの発表によると、18日午後4時45分頃、ミャンマー軍の軍用ジェット機がラカイン州ムラウク・ユー郡区の拘留エリアを爆撃し、子供を含む28人が死亡、25人が負傷した。この拘留エリアには、戦闘中AAに逮捕・拘束された軍事政権軍兵士の家族が収容されていた。

7千回。2021年のクーデター後、ミャンマー国軍が空爆したとされる回数です。千人単位の市民が犠牲になっているとみられます。 米大統領就任式、中東停戦の裏で、ミャンマーでは異常な事態が続いています。国軍による自国での空爆が7千回、です。ミャンマー国軍の空爆地を見ると、戦闘が激しい東部カヤー州やシャン州北部・南部、北西部ザガイン管区などが特に目立ちます。 丸の大きさが回数の多さを示すのですが、地域別ではシャン州が最多の1625回で、全体の23%を占めます。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆マンダレー地域の7つの郡で若者が軍評議会軍、警察、民兵の合同グループによって突如拘束される事案が多発。1日から15日までに112人が拘束されている。路上で携帯電話を調べられそのまま拘束されるケースや、突如失踪し軍事訓練所に入所させられてから家族のもとに連絡が来るケースも。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆9日現在、シャン州Nawnghkio郡区で軍事政権がTNLAとPDFの進撃を阻止するために新たな軍事作戦を開始し、戦闘が再開されている。軍事政権軍の犠牲者数は60人を超えており、軍事政権は重要な戦闘地帯で容赦ない空爆で応戦し、町とその周辺地域の破壊と混乱を悪化させている。

◆カチン州Mansi町を占領した後、軍事政権の司令官邸の前で喜ぶ同盟軍。

◆14日午後9時45分、107ミリロケット弾4発がサガイン地方域モニワにある北西軍司令本部(NMAK)に発射され、大尉を含む軍事評議会メンバー6人が死亡し、NMAK本部も破壊された。

◆ラカイン州に隣接するエーヤーワディー地域マジーズィン村をアラカン軍AAを中心とする連合部隊が9日に掌握したことを受け、軍評議会軍がヤンゴン等他地域から兵員や武器の補給を行っている。間もなく戦闘が開始する可能性があるという。

◆16日午前1時頃からエーヤワディ地方域Shwe Thaung Yan郡区Baw Mi村でAAと軍事評議会との戦闘が発生し、軍事評議会が航空支援を行っている。17日朝からマグウェ地方域Myaing郡区Kanni村付近でも激しい戦闘が行われており、航空支援が展開されている。

◆18日午前7時頃ザガイン地方域カレーミョ郡区Sawbwa Rayshin村付近のPDF基地が空爆を受け、PDF隊員3人が死亡、約10人が負傷した。NUGの一部大臣がザガイン地方域に政府事務所を開設すると述べた後、軍事評議会は同地方域の反政府勢力支配地域に対して散発的な空爆を行っている。

◆象がミャンマーの武装抵抗運動に復帰した。このビデオはPDF(PDF-Kyaukse)が公開した。マンダレー地方域のチャウセ町は、象の華麗なダンスで知られている。

◆PDF-Mandalayは22日、PDF-Mandalayと軍事評議会の間で衝突が発生したと発表した。軍事評議会はマンダレー地方域マダヤー郡区のパヨンタウン村、タンピンコーン村、ミョーコーン村周辺で重火器を発射し、地上部隊を増強しており、双方の戦闘が激しくなっている。シャン州北部Nawnghkio郡区とマンダレー地方域Thabeikkyin郡区でも散発的な衝突が発生。21日・22日Nawnghkio郡区の住宅街への空爆で、多くの民間人の死傷者が出た。

国際関係

◆米裁判所で、2022年4月に逮捕された邦人被告が核物質密輸の罪認める。「ヤクザ」幹部が、ミャンマー武装勢力と共謀。

◆6日、米国商務省産業安全保障局(BIS)は国家安全保障上の懸念から、ミャンマーの通信事業者Mytelを制裁対象リストに加えたと発表。ベトナム国防省、米国の制裁対象であるミャンマー経済公社(MEC)とその関連企業が所有するMytelは、軍事政権に資金と技術を提供し、残虐行為を支援している。

◆タイで行方不明になった中国人俳優・王星さんが11日に帰国。ミャンマーで監禁され、特殊詐欺訓練受け、髪をそり落とされた状態だった。王さんはSNSを通じてタイでの仕事の依頼を受け、3日にタイの首都バンコクに到着して、空港に用意されていた車に乗ったが、車はミャンマーの国境近くに移動し、その後に行方が分からなくなった。タイでは、数百人の男性が行方不明になっている。

◆7日に発表されたタイの市民グループの情報によると、ミャンマーの中国系犯罪集団による “特殊詐欺拠点 ”に、日本人6人が監禁されている可能性。失敗すれば「暴行や電気ショック」…「女の子2人が部屋で殺された」被害女性訴え 特殊詐欺Gが日本人6人含む6000人以上監禁し詐欺加担強要か。

◆タイとミャンマーの国境地帯で繰り広げられるオンライン詐欺と人身売買を巡り、タイのNGOが6人の日本人を含む6000人以上が監禁されている、と発表。タイとミャンマーを隔てるモエイ川沿いにはの犯罪拠点が点在し、国境警備隊(BGF)だったKNAと、一部地域は民主カレン慈善軍(DKBA)が支配している。2023年4月、KNLA傘下のPDFがBGFの資金源を断つためシュエコッコを攻撃したが、BGFはその後、ミャンマー軍傘下を離れて中立を宣言した。中国系マフィアの犯罪拠点で監禁されている人身売買被害者を救出するためにはミャンマー軍あるいはタイ警察を経由してBGFに接触したあと、中国マフィアと交渉しすることになり、多額の解決金が必要となる。

◆ミャンマーとタイの国境地帯にある中国系の特殊詐欺などの犯罪拠点で「監禁」されている日本人は20人以上か。タイの市民グループの関係者が新たに入手した情報によると、監禁されているとみられる日本人が20人以上いる可能性があるということですこの犯罪拠点の問題について、日本政府は「事実関係を確認中」としている。

◆20日、ASEAN外相会議でミャンマーに即時停戦を要求し、近く特使派遣。会議に参加したミャンマー軍政代表は、総選挙実施の意向を改めて表明したが、他の加盟国は「暴力停止が最優先課題だ」と伝えた。

◆中国外務省報道官が20日の定例記者会見で、ミャンマー軍とコーカン反政府勢力であるミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)が中国・昆明市で会談し、1月18日発効の正式な停戦協定に署名し、双方は中国の和平努力に感謝の意を表したと発表した。 当事者双方からの発表はない。

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