8-21/SEP/2024 #WhatsHappeningInMyanmar

2024年9月8日から9月21日までの2週間にミャンマーで起きたことです。

▼軍事政権軍は9月から革命軍に奪われた地域を奪還する「ヤンナインミン」作戦を開始し、シャン州北部、カチン州、マグウェー地方域、マンダレー地方域、チン州で大規模な空爆を実施している。
▼台風11号とインド洋からの低気圧で大雨が降り続き河川が氾濫し、ネピドー、マンダレー、バゴー、シャン、カレン、カレンニー、モンの各地方域・州の低地で深刻な洪水と土砂崩れが発生。道路や橋が寸断され、電話やインターネット回線も遮断されているため、状況の把握は困難となっている。死者は380人を超える。
▼カレン民族同盟(KNU)、カレンニー民族進歩党(KNPP)、チン民族戦線(CNF) など各州や各民族を代表する9組織は「ボトムアップ型の連邦主義アプローチ」の実施に合意した。
▼MNDAAは停戦を発表し、マンダレーを攻撃しないと表明した。
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 #WhatsHappeningInMyanmar
詳しい日誌、出典は、下記をご覧ください。
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目   次

国内情勢

◆ネピドーの軍事筋(スイカ)の情報によると、軍評議会軍が「ヤンナインミン(ရန်နိုင်မင်း; Yan Naing Min; 白い象)」作戦の準備下にあり、9日に国内で集中的な空爆を行う可能性がある。軍は9月1日、「ヤンナインミン」の名の下に、革命軍に奪われた地域の奪還を開始した。

◆軍事政権副指導者は、10月1~15日に予定されている全国的国勢調査を実施するために、ミャンマー全土の「安全でない」場所で、軍が警備を行うと述べた。

◆8日以降、台風11号(Yagi)の影響でシャン州東部のチャイントンやタチレクで洪水が起きた。タチレクでは少なくとも3つの地区が浸水。大雨がつづいて国境の両側にあるダムから放水せざるを得なくなり、ミャンマーとタイの国境をなすサーイ川が氾濫した。東部のカヤー州でも甚大な被害が発生。全土で少なくとも160人が死亡。11-12日にマンダレー地方域に降った大雨で金鉱山地域に土砂崩れが起き、数百人不明か。ヤンゴン=マンダレー間の一部の区間が浸水して列車の運行が中断し、多くの地域の通信が途絶えた。ユネスコ世界文化遺産の仏教遺跡バガンの寺院にも被害発生。地元ニュース報道によると、シャン州カロ―で発生した壊滅的な洪水により、100体以上の遺体が発見され、200人以上が行方不明となっている。シャン州インレー湖周辺の171か村が水害に見舞われている。ミャンマーでは、道路や橋が寸断され、電話やインターネット回線も遮断されているため、状況の把握は困難となっている。21日に軍事政権は台風の死者380人超と発表。

◆ミャンマーの洪水被害は深刻だ。国際的な救援を求めている。軍事政権も国際社会に援助を求めたが、民主派や少数民族の武装勢力との戦闘激化で、軍はこれまで国連などの支援を拒んできたことから、必要な支援が行き届くのかは不透明だ。NUGの大統領代行は、ミンアウンフラインと軍グループは非人道的で権力欲の強い人々であり、洪水被害を受けた人々の支援や救助よりも砲撃に興味を持っていると述べた。

◆各州や各民族を代表する民族抵抗組織や評議会は将来の連邦民主連合を築くために予備調整会議を複数回実施し、19日、 9 つの組織 (KNU、KNPP、チン民族戦線(CNF)、カレンニ州諮問評議会(KSCC)、パオ国家連邦評議会(PNFC)、新モン州反独裁党(NMSP-AD)、モン州連邦評議会(MSFC)、タアン政治諮問評議会(TPCC)、ビルマ女性連盟(WLB)) は、「ボトムアップ型の連邦主義アプローチ」を実施する合意に達した。

◆ミャンマー民族民主同盟軍 (MNDAA) は停戦を発表し、マンダレーを攻撃しないと表明した。

経済ビジネス

◆ミャンマーに進出した大手タイ企業の撤退や事業の一時停止が後を絶たない。クーデター以降続く政情不安と経済の混乱によって事業継続が困難となり、今後も同様の企業が出てくるとみられる。

◆ますます多くの国内避難民が戦闘から逃れてヤンゴンにやって来ている。ここで彼らは不安定な生活、腐敗した軍事政権の役人による恐喝、不動産仲介業者による価格吊り上げに直面している。

人道問題

◆ミャンマーラカイン州北部でロヒンギャ住民にアラカン軍(AA)がドローン攻撃、国軍には「人間の盾」にされ、バングラデシュ側の難民キャンプも武装組織の人身売買、誘拐やリクルートが深刻化。

◆軍事政権は、抵抗勢力が占領した都市の民間人を爆撃すると、直接脅迫している。 引用: 「ミャンマー軍はいかなる犠牲を払ってでも国家の主権を守り、入手可能な情報に基づいてそれに応じた対応を取る」。

◆5日午後9:15、シャン州南部ペーコン郡のバンコクという名称のカレンニーの避難民キャンプを軍が空爆。住民9人が死亡。うち6人は家族で子供も含まれていた。住民の証言では飛行機の音が聞こえた瞬間に爆弾が投下され逃げる暇がなかった。子供は就寝していたという。

◆8日午前4時ごろ、ミャンマー軍がシャン州北部ラシオ市の非戦闘地域に空爆。9日午前10:30、ラ再び空爆を行った。

◆9日午後8:15、マグェー地域ミンドン郡ユワティッ村の学校を軍がジェット戦闘機で空爆。人的被害はなし。校舎と周辺家屋が損壊。 同日同時刻に、軍は地上からの攻撃も展開。同郡コンタインチン村に軍部隊が侵入し住民約40人を人間の盾として拘束。村を占領し駐留。

◆コーカン軍MNDAAによれば、MNDAAの掌握するシャン州北部ラショー市を軍が9日午前10:23と10:30の2回にわたり空爆。第一地区に爆弾が投下されたことで、少なくとも住民12人が負傷。死者が出たとの未確認情報もある。MNDAA軍事行政委員会及び警察職員が救護活動にあたっているという。

◆軍事政権は、カチン州Hpakant市に空爆。市内に立てこもっている軍事政権軍も周辺を放火攻撃。

◆マンダレー地方域Taungtha郡区Pyasatgyi村の寺院に対する軍の空爆により、仏塔が破壊された。戦闘は起きていなかった。

◆TNLAによると、19日、軍事政権の戦闘機と大砲がシャン州北部Hsipaw郡区の村を爆撃し、民間家屋を破壊した。軍事政権の飛行機は19日にNawnghkioの町も爆撃した

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆日本のODAで6月に完成したヤンゴンの「バゴー橋」。国軍総司令官が出席した開通式を狙い、攻撃を計画したとして逮捕された容疑者グループの消息が分からなくなっています。軍の「尋問センター」で拷問を受け、死亡したとの情報も。

◆地元住民によると、軍が13日にラカイン州の州都シットウェの3地区で家宅捜索を行い、女性や子供を含む70人以上を逮捕した。

◆ASEAN人権議員連盟(APHR)は、死刑判決を受けた民主化活動家5人を9月24日に絞首刑に処刑する計画を軍事評議会が即時中止するよう求めた。5人は、2021年にヤンゴン環状線で警察官6人が銃撃され死亡した事件で2021年9月に逮捕され、2023年5月18日に死刑判決を受けた。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆8日午後7時頃、アラカン軍AAが掌握するラカイン州パウットー郡シン村の軍評議会軍の捕虜や服役囚の医療拠点を軍が戦闘機で2度に渡り空爆。これにより軍側捕虜やAAの医療従事者17人が死亡。10人が負傷。6日には州都シットェーの軍評議会の警察署からパウットー市内に向けて重砲が撃ち込まれ民家が損壊。

◆エーヤワディ地方域で市民多数を連行し強制徴兵、連行された住民は、10日から実施されている軍事訓練に参加させられている。

◆カチン州パーカン郡サインダウン(セイッムー)村で1週間継続している戦闘により住民約20人が死亡。軍の重火器攻撃により死亡したケースや軍が占拠する村内のホテルに拘束され殺されたケースも多いという。カチン独立軍KIAと抵抗勢力の合同部隊が同村警察署を12日に占拠した後、住民への攻撃が開始。

◆シャン州北部ラショー郡ナンパウン村を軍評議会が13日午後7時頃空爆。5人が死亡、8人が負傷したとコーカン軍MNDAAが発表。同日、ナウンチョー市に軍が13発爆弾を投下し警察署と民家に落下。軍司令官が3日、奪われた土地の奪還のために反撃を開始する旨宣言した後、空爆が相次いでいる。

◆地元筋によると、軍事政権は18・19日に3回Chinland Defence Force-Mindatとその同盟グループの支配下にあるチン州Mindat郡区の村を空爆した。過去数週間でも少なくとも15回の空爆を行った。民間人の犠牲者は報告されていない。クーデター以来、同郡区の都市部と農村部から合計1万6000人の民間人が避難を余儀なくさせられている。

◆TNLAによると、19日、軍事政権の戦闘機と大砲がシャン州北部Hsipaw郡区の村を爆撃し、民間家屋を破壊した。軍事政権の飛行機は19日にNawnghkioの町も爆撃した。

◆21日午前9時、サガイン地方域シュエボー郡区Pheikhun村のミャンマー軍基地を革命軍がドローンで爆撃した。軍が反撃した重火器で、女性1人が死亡、6人が負傷した。

平和的抗議・CDM

◆ヤンゴン街頭で、ミンアウンフラインをやっつけろ、ファシスト軍を根絶せよと、フラッシュデモ。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆AAの発表によると、9日pm.9:30頃、軍事政権は、AAに占領されたマウンドー町の第2国境警察大隊を戦闘機2機で爆撃し、戦闘中に捕らえられた軍事政権軍の武装隊員、情報提供者、戦闘に協力したARSAとRSOの武装隊員、革命を妨害しようとした隊員ら50人以上が死亡した。

◆カヤー州のジャングルにあるKNDFのキャンプで、訓練中の隊員18名が、誤って洪水の中に落ち、亡くなった。

国際関係

◆ミャンマーで「人間の盾」…逃れたバングラデシュでは人身売買 「ロヒンギャ」100万人の絶望を救うには――杉江氏は語る:ミャンマーに帰れず、バングラデシュ社会にも統合されず、キャンプにいても安心できない。どこにも帰属できないロヒンギャの苦しさ。

◆17日、国連のターク人権高等弁務官が公表した、ミャンマーの人権状況に関する調査報告書、軍政の市民殺害・拘束が深刻化。

8-21/SEP/2024 #WhatsHappeningInMyanmar

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