26/MAY-05/JUN/2024 #WhatsHappeningInMyanmar

2024年5月26日から6月5日までの約10日間にミャンマーで起きたことです。

▼ラカイン州で軍とAAとの攻防戦が激化。軍は村民76人を大量虐殺した。
軍の空爆は、カチン州の病院で8歳の子供を殺害ザガイン地方域の結婚式場で7歳・8歳の子供を含む38人以上を殺害マグウェ地方域で子供2人を含む5人を殺害した。
▼5月30日に軍は、これまで監視できなかったVPN通信網を全て遮断した。
NUG暫定大統領は閣議でロヒンギャ問題、ザガインでの行政組織問題に言及し、人種的憎悪を防ぐ課題、「魔女」への政治的意識を強調。
▼外国為替が1ドル4千チャット台で不安定な動き、政権は外国為替商など35人を逮捕。
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詳しい日誌、出典は、下記をご覧ください。↓
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目   次

国内情勢

◆28 日、NUG 暫定大統領は第16回閣議で、国際的に注目されているラカイン州のロヒンギャ問題、多くのSNSで批判が見られるサガイン地方域の行政組織問題に言及し、不必要な人種的憎悪を防ぐために皆で協力する必要性、魔女が抵抗戦争に加わらないよう政治的意識と警戒の維持に努めていること等を強調した。

◆軍評議会がアウンナインウー投資・対外経済関係大臣を解職。ミャンマー経済特区中央委員会事務局長を兼任しティラワ経済特区等の経済特区の管理にあたっていた。NLD政権時代は投資企業管理局DICA局長として海外投資の窓口を務め、クーデター後に大臣職に就任していた。

◆29日朝、ザガイン地方域Ye-U郡区で軍事政権に強制的に徴兵された13人の若者が、第1軍事基礎訓練学校から脱出し、抵抗勢力に救出された。

◆30日、ミャンマー国内でのFacebookの使用を制限するために軍評議会傘下の通信省副大臣、Mascots社社長らが中心となり中国の専門家チームの協力のもと、Secure Web Gateway (SWG)により全てのVPNを遮断した。これには、特定のVPNをブラックリストに登録するだけにとどまらず、(中国の)『グレートファイアウォール』に似た、広範囲にわたる監視システムを設置することも含まれる。

◆Crisis Groupによると、ネピドーではミンアウンフライン氏に対する不満が多く、同氏を軍上層部から排除する計画があるかもしれない。

◆秘密のジャングル任務のために人生を捨てる若者たち:ミャンマーの主要都市から軍の新徴兵法に反抗する人々のための「地下鉄道」が敷かれた。この地下鉄道は、隠れ家や手引者を通り、秘密ルートで彼らをカレンニーやその他の抵抗勢力支配地域へと導いている。

◆6月1日に亡くなったNLDのティン・ウー名誉総裁(享年98歳)の葬儀に、2日午前9時半アウンサンスーチー国家顧問からの献花が届いたことが明らかになった。同日10時半には国軍トップからの献花が届いたという。同名誉総裁は過去に国軍司令官を務めた経歴を持ち、アウンサンスーチー氏と共にNLDを創設した人物でもある。

◆地元住民によると、軍事政権の第3次強制徴兵の一環として、エーヤワディ地域とバゴー地域の一部の区や村の行政官が現在、抽選方式で名簿から女性を選んでおり、選ばれた女性は、兵役を逃れたい場合、行政官に賄賂を払うか、代わりに奉仕してくれる人を探すことを強いられているという。

◆ミャンマーで6月から新学期が始まった。国軍と抵抗勢力の戦闘が続く地域や避難民キャンプの一部でも学校を再開する動きが徐々に広がっているが、竹やビニールシートでできた校舎はもろく、文房具や教科書は全く足りていない。

KNDF副官へのインタビュー。率直に現状・課題を語っている。「私たちは団結を築くこと、他の州と同様に、単一の指揮系統を確立することに努力している。その下で、クーデター後に出現したカレンニー州の新旧武装グループが共に活動することができる。団結はカレンニー州における最優先事項だ。」

◆4日12:25、タニンダリー地域ダウェー市エインシェビン地区の小学校で爆発が発生。三年生9歳の男児1人が死亡。25人が負傷。うち3人が重症。負傷者のほとんどが二年生と三年生の児童。爆発が起きたのは校舎二棟の間の通路でだという。爆弾は休校だった5月、国軍と民主派の組織がすぐ近くで衝突した際に残されたもので、雨などの影響によって地面に埋もれていたとみられている。

経済ビジネス

◆それまで1日4時間の電力供給だった全国の工業団地で、19日から2時間の電力供給になった。自家発電での対応も、長時間の発電で発電機が故障したり、また燃油価格上昇で、困難になっている。

◆30日の為替レートは1米ドル=5,100チャットに達した。

◆31日、現地通貨揺り戻し、4400チャット前後に。前日の5月30日は4,700チャット前後で、不安定な動き。

◆軍系メディアの6月3日、4日の報道によると、軍事評議会は、ミャンマーの外国為替市場の不安定化に関与した個人に対して断固たる措置を講じ、無許可の外国為替ディーラーとブローカー14 人を逮捕・尋問した。11 人が外国為替市場を弱体化させる活動を画策していたことが明らかになった。金価格を不安定にしたとして告発された21人も拘束し、同国経済の安定を脅かす行為に関与した罪で合計35人を逮捕した。

◆3日、NUG計画・財務・投資大臣は、2021年の軍事クーデター以来ミャンマー中央銀行(CBM)が約30兆チャットの紙幣を印刷したと主張した。 これはNLD政権時代の8倍に上り、政権の破滅的な財政政策を浮き彫りにしていると付け加えた。

◆NUG経済顧問でオーストラリア人のショーン・ターネル氏によると、ミャンマー クーデター後 “軍事費6割増、経済は崩壊状態” 。

◆ミャンマー投資企業管理局(DICA)が発表した外国直接投資統計によると、2023年度の外国直接投資認可額前年度比59.7%減1位シンガポール、2位中国で、上位2カ国で直接投資認可額全体の86.3%を占める。

人道問題戦争犯罪

◆BNIが2022年5月1日~2024年5月15日の2年間、ミャンマー軍によって5人以上虐殺された事件の人数を集計したところ1,446人の国民が死亡

◆RFA Burmeseの独自調査によれば2024年1月〜5月末までの5ヶ月間で軍による空爆及び重火器攻撃により死亡した民間人は662人、負傷者は1492人にのぼる。避難民キャンプや村内での生活中に攻撃を受けている。軍は抵抗勢力に拠点が攻略されると報復として空爆や重火器攻撃を行うことが分かっている。

◆5月24日に続いて6月1日、再びバングラデシュ・コックスバザールのロヒンギャ難民キャンプNo.13で火災が発生し1200人超が住居を失った。200人超が死亡したと言われている。被災者は宗教施設や親戚の家に身を寄せNGOの支援を受けているという。

◆2日夜間、カチン州シュエクー郡ミョーゴン村の病院を軍が空爆8歳の子供が死亡した他、少なくとも6人が負傷。

◆ザガイン地方域Mingin郡区Mataw村の住民によると、 3日、ミャンマー軍は結婚式に集まった大勢の人々を空爆し、38人以上が亡くなったと述べた。遺体の損傷が激しく、7歳と8歳の子供を含む20人以上が確認されリスト化された。負傷者も多く、病院に搬送している途中で亡くなった人もいた。

◆4日、マグウェ地方域Myaing郡区Kanmyinkone村への空爆で、子供2人を含む民間人5人が死亡、15人が重傷を負った。ミャンマー軍の戦闘機が、村の僧院に200ポンド爆弾2発を投下した。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆5月14日のミャンマー政治犯ネットワーク(PPNM)が発表によると、刑務所で飲料水が不十分なため健康被害が発生。5月の最初の2週間にミャンマー国内にある刑務所21か所に対して調査を行ったところ、12の刑務所で水に関する困難が発生している。

平和的抗議・CDM

◆6月3日の夕暮れ時、ザガイン地方域Yinmarbin・Salingyi郡区の村々の軍事独裁政権に対する合同抗議行進は、1,126日目を迎えた。

◆ヤンゴン地方域のどこかで、民主化を求める地元の人々による反クーデターの革命的抗議活動が行われている。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆6月2日午後7:54、ヤンゴン市ミンガラードン警察署敷地内の家族宿舎付近で爆発が発生。抵抗勢力のYangon UG People Armyの責任者によれば、同組織が実行したものであり、強い破壊力を持つリモート時限爆弾を使用したという。

国際関係

W杯日本代表戦、チケットを事前販売。在ミャンマー日本国大使館は、爆発事案等の発生、国軍兵士や国軍施設などの写真・動画撮影の禁止、一般犯罪の増加、夜間外出禁止令について注意喚起を発出

◆「今は(ミャンマーサッカー連盟との)協定結ぶ時期じゃない」在日ミャンマー人、JFAに申し入れ。全権を握ったミャンマー国軍の強い影響下にあり、国軍の宣伝に使われる恐れがあると主張。

◆サッカー(日本サッカー協会JFAがミャンマーサッカー連盟MFFとパートナーシップ協定を締結)も動物園(福岡市動物園がミャンマーからアジアゾウ4頭の受け入れを準備)も…日本は無神経すぎないか ミャンマーとの交流に潜む国軍のプロパガンダ利用の恐れ。

ラカイン州

◆避難民キャンプに避難しているロヒンギャたちによると、軍事政権はラカイン州の州都シットウェでロヒンギャを強制的に徴兵しており、彼らが軍事訓練に参加することを拒否した場合は毎月の国際援助物資の供給を遮断すると言って脅迫している。

◆5月29日、ラカイン州シットェー市サッヨーチャ地区(旧ビャインビュー村)を約170人で編成される軍侵攻部隊が侵攻。15歳〜70歳までの地元住民男性48人、女性5人の計53人を集団虐殺。強姦や住宅の焼き討ち、略奪も行われているという。多数の住民が拘束されている模様。AAは、10代の若者2人と女性5人を含む53人の犠牲者のリストを持っていると発表。ALPもこの虐殺に関与の疑いがある。さらにAAは6月4日、殺害された民間人の数は76人に達したと発表。

◆ラカイン州ブーディーダウン市の攻防戦でアラカン軍AAがロヒンギャを迫害しているとの批判に対しトゥンミャッナインAA司令官が焼かれた住宅の多くがラカイン族仏教徒の住居。地域を統治するULAのムスリムメンバーが戦闘開始前に避難を呼びかけたのでありムスリム住民への移動の強制はなかったと反論。

◆6月3日から、ラカイン州タンドウェ空港とヤンゴンを結ぶフライトが運航停止。空港から1マイルの近距離でミャンマー軍とAAとの戦闘が行われ、軍による多連装ロケットシステム(MLRS)などの重火器による砲撃、空爆が続いている。海に面した空港は、有名なNgapaliビーチへ向かう観光客が利用する。

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