05-16/JAN/2024 #WhatsHappeningInMyanmar

2024年1月5日から16日までの12日間にミャンマーで起きたことです。

1027作戦
*6日、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)は、北部シャン州第1特区コーカン自治区の全域を奪還したと発表。同胞同盟が制圧したホパンとパンロンの町(ワ自治区内)の支配を統一ワ州軍(UWSA)が引き継いだ。軍評議会はシャン州北部ラオカイ市で降伏した大将6人に対し、ネピドーの軍事法廷で3人の准将に死刑、別の3人に終身刑を言い渡した。
*7日朝、3同胞同盟軍に人民解放軍(PLA)とカレンニー民族防衛隊(KNDF)も加わり、シャン州北東部のセインニを占領
*8日、アラカン軍(AA)が、ラカイン州チャウトー郡区にあるミャンマー軍の重要拠点を占拠
*11日、中国雲南省昆明で軍と3同胞同盟との間で行われた第3回協議で、即時停戦し戦争を終わらせ軍関係者は撤退すること、 双方はミャンマーにおける中国のプロジェクトと人材の安全を損なわないことで合意した。しかし、軍は翌々日には、重火器を使ってTNLA基地を攻撃。

人道問題・戦争犯罪
*7日、ザガイン地方域にあるバスターミナル近くで、軍事政権兵士に虐殺された住民19人の死体の山が発見された。
*7日、NUGの影響下にあるザガイン地方域の村を、軍が2回に渡り空爆。学校、教会、民家計15棟が崩壊。5歳の子供をはじめ18歳未満の子ども9人を含む17人が死亡。子供11人を含む19人が負傷。軍は負傷者への治療を行わないよう医療従事者に圧力をかけている。
*10日朝、軍事評議会の大隊がラカイン州北部のミャウウーにあるMrauk-U Palaceを重火器で意図的に6回発砲
ヒューマン・ライツ・ウォッチが『世界人権年鑑2024』を発表。2023年に軍事政権は、少数民族やクーデターに反対する住民のいる村に対する空爆をより頻繁に実施し、大量殺害、強制失踪、拷問、レイプその他の性暴力、恣意的な逮捕と拘束を行った。
OCHAが、2023年のミャンマーへの人道支援レポートを発表。2023年末時点で、全国で260万人以上が避難していると推定され、人道支援者は依然として厳しいアクセス制限と官僚的障害に直面している。人道団体は2023年1月から11月までに、142人以上の援助従事者の逮捕と拘留を自己報告した。

高等教育制度は軍政下で実質的に停止状態。大学生人口は約3年前から9割以上激減。教員の6割はCDMに参加。


詳しい日誌、出典は、下記をご覧ください。↓  #WhatsHappeningInMyanmar

目   次

国内情勢

◆「軍政側が空爆示唆」、少数民族勢力が非難。報道によると、昨年12月の中国雲南省昆明での和平交渉の際、軍事政権の国内和平推進機関である国民連帯・和平交渉委員会(NSPNC)書記の中将が、兄弟同盟の占領地域を空爆の対象とすると発言。「兄弟同盟が恒久的な平和を享受することはない」との脅しもあったという。

◆5日、チン州を拠点とするゾミ連邦協会ZFU/PDF-Zoland、チン民族機構、チン民族評議会ミンダッCNC-Mindat/CDF-Mindatから成る同盟組織は、チン評議会の施行した憲法はチン民族戦線CNFに地域の大半を管轄させる不平等な内容だと発言。同盟は議員、政党等から成る諮問機関ICNCCと独自の憲法を起草する意向。

◆7 日 、軍事政権のミンアウンフライン長官はネピドーで、2021年のクーデター以来初めて、39の登録政党の幹部らと会談した。

高等教育制度は軍政下で実質的に停止状態大学生人口は約3年前から9割以上激減。教員の6割はCDMに参加。高等教育省の統計では、軍事政権が11月に再開した全国47大学の新入生は24,243人。基礎教育省によると16万1,850人が大学入学試験を受け、うち合格者は10万9,851人いた。

MNDAAは、8日に起きた同隊員による仏教施設破壊行為についての謝罪声明、および管内に信仰の自由の尊重・宗教施設への破壊行為禁止を呼びかける通知を発表。

◆ミャンマー民族民主同盟軍のメンバーによるシャン州ラウカイの仏塔破壊を受けて、10日ヤンゴンで、軍事政権が支援する民族主義者らは「塔を破壊するテロリスト」に対して抗議した。

◆軍評議会はシャン州北部ラオカイ市で降伏した大将6人をラショー市に呼び戻し、軍法に基づき抗命罪、職務怠慢罪等で処罰する方向で準備を進めている。大将6人は無断でコーカン軍MNDAAに対する降伏を決めたとされており、少数民族軍関係者と酒食を共にする写真がSNS上で拡散しているという。

◆12日、ネピドーの軍事法廷は3人の准将に死刑、別の3人に終身刑を言い渡した。6人の将軍は、1月4日と5日、シャン州北部にあるコーカン自治区の首都ラウカイでミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)に投降した罪で起訴された。

統一ワ州軍(UWSA)によると、1月5日に軍事政権軍の支配から同胞同盟が制圧した、ワ自治区内のホパンとパンロンの町の支配をUWSAが引き継いだ

◆TNLAに捕らえられた元第101師団司令官Min Min Tun准将は、民間人を標的とした空爆、大規模な残虐行為、戦争犯罪についてミャンマー国民に謝罪し、無法者のミナウンフラインとソーウィンに殺人ゲームを止めるよう要請。彼はシャン州北部での1027作戦で捕らえられた最高位の人物である。

◆10日、11日に中国雲南省昆明で軍と少数民族武装組織MNDAA、TNLA、AAとの間で行われた第3回協議において双方が一時的に停戦することで合意したと軍報道官が発表。国境貿易ゲートの再開に向け中国との間で調整を行うとも述べた。少数民族側代表19人、軍側はミンナイン中将率いる5人、中国からはアジア特使が出席した。MNDAAによると合意事項は、即時停戦し戦争を終わらせる、軍関係者は撤退する、その他の紛争や要求は平和的交渉によって解決される、 双方はミャンマーにおける中国のプロジェクトと人材の安全を損なわない

◆11日、タイ・ビルマ国境沿いで活動するカレン国境警備隊(BGF)は、ミャンマー軍からの給与や手当を今後受け取らず、政権軍と抵抗勢力との間の戦闘で中立を維持すると発表。その指導者は、BGFはミャワディ郡区Shwe Kokkoの支配を維持すると述べた。

◆13日TNLAはTelegramで、軍事政権がすでに1月11日の停戦に二度違反したと発表した。つい最近、12日朝シャン州Kyaukme郡区でTNLAの陣地に対して大規模な攻撃を開始した。

◆シャン州北部では、やむを得ない状況の下、軍事評議会と停戦が成立したが、軍事評議会は13日午前9時18分、重火器を使ってKyaukme村のTNLA基地を攻撃し、TNLAは双方が接触しないという「昆明合意」を守り一時撤退を余儀なくされた、と3同胞同盟が発表した。

◆13日、シャン州第一特区軍事管理委員会(MNADD) は、元コーカン傀儡政権関係者に期限内に出頭・報告を義務付ける通知を発表。

国軍派の人々がミンアウンフライン批判に転じている。 人気ユーチューバー・マウンマウンは「軍は威厳を失い、現場の兵士たちは絶望している。ミンアウンフラインはこの3年間なんの能力も発揮できず、国を歴史的な恥辱と不況に陥れた。政治、経済あらゆる分野で無能だ。説明責任を果たすため辞任すべき」。

◆ミャンマー国軍に対抗し民主派が樹立した国民統一政府(NUG)の人権省が新メンバーを発表。人権省大臣らが去年10月に訪れたカナダのロヒンギャコミュニティ団体『ROHINGYA CENTRE OF CANADA』CEO兼共同創設者のJaivet Ealom氏も参加。

◆NUG報道官チョーゾー氏は、ネピドー、マンダレー、メイミョーを攻撃するための「組織的な戦略」を準備していると述べた。

駐ミャンマー・ロシア大使が軍ご指名の選挙管理委員会 委員長 Thein Soe 氏とネピドーで会談し、選挙での協力について話し合い。 3月のロシア大統領選を見に来るよう招待、と。

経済ビジネス

国境貿易の低迷続く、紛争激化から2カ月。この期間の国境貿易は、前年同期比で輸出が33.6%減、輸入が56.7%減。

◆ミャンマー中央銀行、15日までに外貨120億円相当を売却。

人道問題・戦争犯罪

◆7日、ザガイン地方域カウリン、ウントー、Pinlebuの各郡区の合流点にあるバスターミナル近くで19人の死体の山が発見された。虐殺された被害者は、抵抗勢力が12月3日に制圧したカウリン郡区とウントー郡区の住民で、軍事政権兵士らはPDFへの支援を阻止するために残忍な手段に出たとみられる。

◆7日、国民統一政府NUGの影響下にあるザガイン地域タムー郡カンバッ市カナン村を軍が2回に渡り空爆。学校、教会、民家計15棟が崩壊。5歳の子供をはじめ18歳未満の子ども9人を含む17人が死亡。子供11人を含む19人が負傷。医療支援従事者によれば軍はカンパッ市内の医療機関に対しカナン村の負傷者への治療を行わないよう圧力をかけカナン村から市内への移動を妨害している。

◆2年前のクリスマスイブ、ミャンマー軍によって30人以上の民間人が虐殺された現場を訪問。遺族らにインタビューした。

◆アラカン軍(AA)は、ミャウウー市を拠点とする軍事評議会のクメール第540大隊が10日朝、1430年から1785年までアラカン王国の首都だったラカイン州北部のミャウウーにあるMrauk-U Palaceを重火器で意図的に6回発砲し、戦争犯罪を犯していると発表した。

◆2023年にミャンマーの軍事政権は、少数民族やクーデターに反対する住民のいる村に対する空爆をより頻繁に実施し、大量殺害、強制失踪、拷問、レイプその他の性暴力、恣意的な逮捕と拘束を行った。ヒューマン・ライツ・ウォッチが12日、『世界人権年鑑2024』のなかで述べた。

◆12日、OCHAが、2023年のミャンマーへの人道支援レポートを発表。2023年末時点で、全国で260万人以上が避難していると推定され、10月末の戦闘激化以来、推定62万8,000人が避難を強いられている。人道支援者は依然として厳しいアクセス制限と官僚的障害に直面している。人道団体は2023年1月から11月までに、紛争当事国による142人以上の援助従事者の逮捕と拘留を自己報告した。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆10日、ドキュメンタリー映画監督のシンデヴィ(ရှင်ဒေဝီကို)氏はヤンゴンの軍事法廷で軍事評議会により終身刑を言い渡された。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆5日、カレン民族同盟KNUの発表によれば、バゴー地域シュエジン郡イェーピューカン村の葬儀が執り行われていた住宅に、軍評議会軍の放った重砲が着弾し、子供1人を含む大人4人が死亡。子供2人を含む16人が負傷。ピュー郡ティッチャセイッ村でも4日、軍の砲撃で子供1人、大人2人が死亡。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆3日朝、TNLAとマンダレーPDFシャン州Nawnghkio郡区にある軍事政権の戦略的前哨基地を制圧した。逮捕された同地域の軍事政権軍縦隊の指揮官とされる中佐は、防衛サービス技術アカデミーで機械学の講師を務めており、退役軍人ではなかったという。その後、軍事政権は空爆に加え、地上軍も進軍し、マンダレー地方域メイミョーの主要司令部からわずか24キロ離れたシャン州Nawnghkio町の南にある大規模基地Thanboの奪還を試みている。

◆同胞同盟によると、5日に降伏した軍事政権軍は2389名で、そのうち1895名はラカインMOC(軍事作戦司令部)本部の兵士、266名はコーカン地域の第2022基地の兵士である。接収した武器は大量で、人民防衛軍の少なくとも20大隊が完全に装備できる

◆コーカン軍MNDAA筋によれば、軍地域作戦司令部(DaKaSa)第4連絡大隊副大隊長執務室から北部同盟3組織の攻撃をかわすための護符として「見猿聞か猿言わ猿」のイラストが窓辺に逆さにかけられているのが発見された。情報筋によれば、シャン州北部地域の全軍部隊に対し軍から出された指示に基づく行動。

◆同胞同盟軍に包囲されている北シャン州ラシオ町から国際非政府組織(INGO)職員らが撤退、多くはシャン州州都タウンジーへ、他はヤンゴン市への移住を選択したことを示唆する新たな報告書。地域の治安状況の悪化を示す。マンダレー地方域メイミョーに近いシャン州Kyaukme近郊で、TNLAと軍の戦闘が激化

バマー人民解放軍(BPLA)は、最近の北シャン州ホパン町占領を含め、軍事政権に対する北部同胞同盟の戦争に積極的に関与していると述べた。ホパンはワ州連合軍(UWSA)の領土内の町で、同胞同盟軍は、軍事基地と軍事政権の行政事務所を制圧した後、UWSAに返還したと示唆されている。

◆6日、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)は、北部シャン州第1特区コーカン自治区の全域を奪還したと発表。MNDAAは中国系の少数民族コーカン族の武装勢力で、故・彭家声(ポンジャション)氏の息子が率いる。彭氏は2009年に国軍の攻撃でコーカン自治区を追われ、22年に同州モンラで死去。MNDAAは彭氏の遺志を継ぎ、自治区の奪還を掲げていた

ミャンマー軍がMNDAAに降伏、コーカンから完全撤退。 軍の指揮官トゥントゥンミンを含む2人の准将が軍事政権の元に戻る前にMNDAAと酒を飲む。 MNDAAが勝利のワインを発表。 降伏した領土には、コーカンと国境を接する重要なUWSPの領土が含まれている(丸で囲んだ部分)

◆7日朝、3同胞同盟軍シャン州北東部のセインニを占領した。同盟によれば、同地の軍事政権基地は軍の地域作戦司令部としても機能していた。地元住民によると、その日遅く、同盟軍はクッカイ市に移動し、深夜に占領し、クッカイ市の完全支配権を掌握した。ラシオ北のセインニを巡る戦闘には、人民解放軍(PLA)とカレンニー民族防衛隊(KNDF)が参加した。

◆8日、少数民族武装組織(アラカン軍(AA)、ミャンマー軍の重要拠点(ラカイン州チャウトー郡に位置するミャンマー軍のタウンシェータウン駐屯地)を占拠。

ザガイン地域ウントー市に拠点を構える軍評議会軍第120軽歩兵大隊による重火器攻撃により2日〜13日までの12日間でコーリン市の住民6人が死亡。NUG防衛省指揮下の第1地域作戦司令部が昨年11/5にコーリン市を攻略したことで、コーリン市に向けた軍の砲撃が始まった

ラカイン州シットウェ空港で爆弾テロ、軍側に死傷者が出た。

国際関係

◆2日、インド政府高官は、ミャンマー国境沿いでの自由移動制度(FMR)を停止すると述べた。FMRは、インドとミャンマーの国民に対し、国境パスを使用して、国境の反対側16キロまでを最長2週間、ビザなしで旅行することを許可していた。

◆6日、タイのチェンライのミャンマー国境で1人射殺、覚醒剤323キロ押収。武装グループはミャンマーからタイに覚醒剤を密輸するところだったとみられている。

◆7日午前1時にバングラデシュ、コックスバザールの第5ロヒンギャ難民キャンプで過去最大規模の火災が発生住宅850棟が焼失。難民7千人超が住居を失った。モスク、学校、診療所等の公共施設120棟やソーラーパネルも焼失した。火は午前4時に消し止められた。

◆アラカン軍AAとマラ防衛隊MDFの合同部隊がチン州パレッワ郡のシンレッワ軍基地を制圧した戦闘で、2日に基地内にいた軍評議会軍兵士104人がインド側に逃亡9日、ミゾラム州アイゾール市からインドのアッサム・ライフル部隊の護衛によりミャンマーに送還された。

◆9日、ASEAN特使、ミャンマーへ。議長国ラオス率いる外交始動。10日、ミャンマー軍トップと会談。

◆11日、ASEANの駐ミャンマー特使Alounkeo Kittikhoun氏はネピドーで全国停戦協定(NCS)に署名した7組織代表と会談、とりわけASEANの5項目合意について議論したと、軍事政権が報じた。

◆11日、新たなASEAN特使がミンアウンフライン軍 総司令官と面会。 外相役、内相役、停戦合意している組織の代表などとも面会した。

◆2021年に軍が権力を掌握してからも、インド国営企業はミャンマーに軍艦の燃料に適した大量の燃料を送ってきたが、その受取人は秘密に包まれている。

Follow me!

05-16/JAN/2024 #WhatsHappeningInMyanmar

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


トップへ戻る
Translate »
PAGE TOP