16-22/APR/2023 #WhatsHappeningInMyanmar

2023年4月16日から22日までの1週間にミャンマーで起きたことです。

▼多数の民間人が空爆の犠牲になったザガイン地域のパズィージー村を、軍が再び空爆し、住宅が火災になりました。村人は村から退避を余儀なくされていて、僧侶を迎えることができないため、電話を通じて空爆犠牲者を供養したそうです。

▼軍の空爆はチン州でも、マグウェ地方域でも、カレン州でも、ザガイン地方域の各地でも続いています。
▼マグウェ地方域では、JICAの協力で開設した診療所が空爆で破壊され、15歳の若者が死亡しました。
▼カレン州のタイ国境付近では軍と抵抗勢力との大規模な戦闘が行われ、軍は空爆を行っています。
▼チン州では軍の空爆で、子どもを含む3人が亡くなりました。

目   次

国内情勢

◆Ta’ang National Liberation Army(TNLA)は「ミャンマーの内戦を解決するために武力を行使せず、政治的な方法で解決策を見つけるよう促す」というWa政府の2022年の声明と合致しており、Wa州の政治・軍事指導者と常に協力すると表明した。 17日、Wa州のMong PaukとMonekyutで軍事パレードが行われた。

◆ミャンマー暦の新年の「恩赦」として17日に軍が解放した囚人の中にNLD政権時代の計画財務相チョーウィン氏が含まれていることが判明。同氏は昨年11月、アウンサンスーチー国家顧問、豪州人経済顧問のショーンターネル氏らと共に国家機密法違反で禁錮3年に処せられていた。

◆”ワ”当局者は 「NUGはを州として “ဝ (ワ)” という語を使用すべきだ」と述べた。

◆NUGスポークスマン:現在は「一年計画の第2段階。戦略的軍事目標を攻撃し、次の段階は協調攻撃だ。どこかの目標を攻撃するのではなく、民族勢力と革命勢力とが同時に攻撃する協調攻撃を行わなければならない」

経済ビジネス

◆15日配布のワ州中央経済計画委員会の文書は「探査、採掘、加工を含む鉱山での作業を8月1日から停止する」と表明。ワ州連合軍(UWSA)報道官が明らかにした。 ミャンマー武装勢力、8月から鉱山を全面停止 報道でスズ価格急騰。

人道問題

◆18日、マグウェ地方域Pakokku県Myaing郡区のMagyikan村で、ヘリコプターから発砲。軍事政権軍が村を急襲し、診療所に火を放ち、住民と患者200人以上が避難を余儀なくされた。地元住民は「村全体が逃げているので、死傷者や被害の正確な状況は分からない」と語った。

◆今夜12:00頃、バングラデシュのコックスバザール地区Teknaf township, sectionにあるロヒンギャ難民キャンプ24,26で火災が発生した。難民の報告によると、Ledahレのキャンプ24では、約30の避難施設が消失した。

◆シャン州南部ピンラウン郡南部の村(カヤー州境)では、2/24以降避難して来た市民5千人が暮らす。 上水が未整備で極端に水が不足。飲み水や調理用水は購入するしかない。体の洗浄ができず皮膚疾患や下痢等が蔓延。軍による道路封鎖や地雷の危険があり水場への移動もできない。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆チンランド防衛隊(CDF)-Mindatによると、16日ミャンマー空軍がチン州Mindat郡区Panpar村に 17 発の爆弾を投下し、子どもを含む3人が死亡し、7人が負傷した。

◆ザガイン地域カンバルー郡パズィージー村で11日に軍が実行した空爆による170人を超える犠牲者の遺族が17日、初七日の灌水供養の儀礼を催した。遺族らは、村を退避して山中に避難しており、僧侶を招くことができないため、僧侶と電話を繋げて供養を行ったという。

◆ザガイン地域キンウー郡の村に兵員83人で編成される軍部隊が侵攻。無差別発砲を開始したため、周辺8村の住民約2500人が村外に退避。

◆2014年に日本の国際協力機構(JICA)の協力で開設されたマグエー地域ミャイン郡マジーカン村の病院を軍が18日、ヘリMi-35及びMi-17で射撃。地上からも放火するなどして破壊。この攻撃で15歳の若者が死亡。住民30人が拘束された。この病院への攻撃は日本への侮辱だとNUG大統領府報道官がコメント。

◆多数の民間人が空爆の犠牲になったザガイン地域カンバルー郡パズィージー村を20日午後、軍が再び空爆。戦闘機で爆弾を3回投下したことから村で火災が発生。さらに午後6時頃、陸軍部隊が村に侵入し、住宅を焼いた。

平和的抗議・CDM

◆ザガイン地域カレー市に拠点を置く市民抵抗組織、中央デモ組織のメンバーの女性が16日、同市内でフラッシュモブ的な短時間デモを行っていたところ軍に拘束され、19日に自宅が軍によりブルドーザーで取り壊された。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆市民防衛組織MKCDF とカレン族、カレンニー族との合同部隊が16日、多数の民間人が犠牲になったザガイン地域カンバルー郡での空軍による空爆への報復として、ネーピードーのエーラー空軍基地に107mm迫撃砲4発を撃ち込み、燃料倉庫に着弾し火災が起こった。

◆PDF部隊がザガイン地方域Sarlingyi 郡区の警察署を重火器で攻撃。

◆カレン州ミャワディ郡区では重火器や銃声が絶え間なく鳴り響き、大規模な戦闘が行われている。

◆東部タイ国境のカレン州ミャワディー郡メーカネー村を20日、軍が戦闘機で空爆。 この後、タイ・メーソットーミャワディー間の国境線周辺をタイ空軍が戦闘機やヘリコプターで哨戒したという。空爆のあった地域では、18日から戦闘が続いていた。

国際関係

◆国連ミャンマー人権特別代表トム・アンドリュース氏 「非人道的非合法軍事集団、(つまり) 政府と呼ぶに値しない非合法軍事集団は、5,400万人を人質に取った犯罪集団に過ぎない」。

◆国連ミャンマー人権問題担当のアンドリュース特別報告が19日〜28日まで訪日する。悪化の一途を辿るミャンマーの人権状況の改善に向けてリーダーシップを発揮し、軍を孤立させるべく影響力を行使することを日本に期待。政府機関、国連、人権団体、民間企業、在日ミャンマー人、京都大学等と面談予定。

◆軍指揮下の在タイ・ミャンマー大使館が、旅券の更新手続きに必要な要件として、本国の住所を管轄する警察署からの証明書及び官報掲載職員(gazetted officer)1人からの推薦状を職員番号と共に提出することと言う項目を追加。在タイ緬人は在外抵抗勢力への圧力が目的だと見る。

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