18-24/JUN/2023 #WhatsHappeningInMyanmar

2023年6月18日から6月24日までの1週間にミャンマーで起きたことです。

▼[フラワーストライキ]  アウンサンスーチー氏78歳の誕生日 (6月19日) を記念し、バラなどの花を身につける「フラワーストライキ」が行われ、クーデター政権への抗議の意思が示されました。軍事政権は、19日に花を身につけ、あるいはその写真や動画をSNSに投稿したとして100人近くを逮捕しました。ミャンマーでは、花を手に持つことも「犯罪」になります。

▼[ASEAN外相級非公式会合] タイ外相が呼びかけたASEAN外相級非公式会合が開催され、ミャンマー軍事政権が任命したという「外相」が出席しました。外相の出席は他にカンボジアだけで、ラオス、カンボジア、ブルネイ、フィリピンは代理が出席、ASEAN議長国のインドネシア、シンガポール、マレーシアは出席を拒否しました。会合には、中国、インドも出席しました。

▼[米財務省の新たな制裁]  軍評議会の指揮下にあるミャンマー外国貿易銀行MFTBとミャンマー投資商業銀行MICBに対し、制裁を課しました。れによって軍事政権は外貨調達に打撃を受け、金とドルが高騰しました

▼[激しい戦闘] カヤー州で少数民族武装勢力が軍事政権軍基地を攻撃し、激しい戦闘になり、軍の戦闘機が誤って軍基地に爆弾を投下し、多数の死傷者が出たもようでです。また、別の軍本拠地も少数民族武装勢力が占領し、軍はヘリコプターを増援して奪還しようとしています。

▼[軍による攻撃] ザガイン地方域で、戦闘が発生していない村でも、軍事政権軍による村への侵入、村人の殺害、焼き討ちが相次いでいます。

目   次

国内情勢

◆15日、ヤンゴン管区司令部の会議で、軍が部隊の増援をできるように、退役軍人は民兵組織を結成するよう求められた。すでにMingaladon、Hmawbi、Hleguの民兵組織が結成され、軍に協力している。

◆18日午後8:50前後に、ヤンゴン地域マヤンゴン、南ダゴン、フラインターヤー第1工業地区、フライン、南オウカラパ、ターケタ等の郡区で同時多発的に爆発が起きた。市民の証言によれば、爆発音は非常に大きかったという。

◆NUGのDuwa Lashi La大統領代行がPDFの士官訓練式典を訪問し、熱心に話し合った。訓練はNUGの管理下にある地域内で行われた。

◆19日、NLDは声明のなかで「アウンサンスーチー氏がNLD党の指導者であり、混迷する政情不安の打開には同氏の解放と対話が不可欠」と訴えた。

◆シャン州北部の中国との国境の町ラウカイ(Laukkaing)で23日夜起きた2つのギャンググループ間の銃撃事件の動画が拡散した。ここは、カジノや国際レベルのホテルがあり、中国の通貨も流通している。

◆NUG国防省は、マグウェ地域司令部のPDF 第5大隊の軍事訓練卒業式で、工場製武器を新たな卒業生に引き渡した。 最近、同省は、国の東側、南側、西側の同志たちへ、より先進的な武器を大幅に提供している。PDFのより多くの致死的な武器保有は、軍事政権に対するより残酷な攻撃開始を意味する可能性がある。

経済ビジネス

◆軍への市民の抵抗の最も強いザガイン地域では、雨期米の作付けの時期を迎えているが、軍による焼き討ちや戦闘の影響で、栽培がクーデター前の半分程度にまで減少している。裏作の豆やゴマの栽培もままらない。クー後、数多くの稲貯蔵庫や精米所が焼失したという。

◆ミャンマーの政府銀行二つが制裁を受けた現在、金とドルの値段が高騰。 ドル闇市の売買人が逮捕されている状態。

人道問題

◆ジュネーブで21日に開かれた国連人権理事会会合でリタ・フレンチ英国連人権担当大使は、ラカイン州等サイクロン・モカの被災地への海外からの人道支援受け入れを拒否する軍に対し受け入れるよう勧告。また地域にも支援が届けられていないと指摘。軍に対し援助の受け入れと暴力の停止を求めた。

◆1500人の避難民が生活するカチン州チープェー市の戦災避難民キャンプでインフルエンザの感染が拡大。避難民の2/3に発熱等の症状が見られる。医薬品が不足しておりキャンプ外で診療を受けるしかないが経済的に余裕がない世帯が多い。2011年に戦闘が発生してからキャンプでの暮らしが続いている。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆南東部タニンダリー地域ベイッ市NLD議員ミンゾーティン氏の兄を軍が自宅で拘束。尋問所に連行され10日後に死亡したとの通知が家族に届いた。同時に女性2人も拘束されたが間もなく解放。家族によれば同氏は、PDFと接触したとの嫌疑により拷問を受けたと見られ、体には拷問による傷痕や骨折があった。

◆NUGは、投獄されているウィンミン大統領がタウングー刑務所内で健康状態を悪化させているとの報道に懸念を表明した。伝えられるところによると、彼は尿管にカテーテルを入れられていたという。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆ザガイン地域ザガイン郡チーゴン村に17日、兵員80人程の軍部隊が侵入し50代の男性1人を殺害。住民の証言によれば逃げ遅れたものと見られる。 シュエボー郡キンビャー村でも17日、射殺された近隣住民5人の遺体が見つかった。軍戦闘部隊は15日に同村に侵入し滞留。住宅16棟を焼き、17日に村を離れた。

◆ザガイン地域ザガイン郡の村を兵員100人程で構成される軍部隊が侵攻。住民25人が拘束され、うち5人が18日に解放された。このほかにも、住民2人が拘束後に死亡。 この侵攻で、ダズィン村の住宅700棟、アインサンマ村の住宅10棟、チーゴン村の住宅8棟、パウッマ北、南村の住宅合わせて299棟が焼かれた。

◆24日午前9:20頃、ザガイン地域サーリンジー郡テインドー村とシュエインレー村に軍が侵入し、4手に分かれて火を放った。戦闘等は起きていなかった。同地域ニャウンピンジー警察署を国民防衛隊PDFが襲撃した後、軍による周辺の村の焼き討ちが始まったという。

平和的抗議・CDM

◆19日午前7時、ヤンゴン市フラインターヤー郡区第20地区第6区画に、軍と警察が地区行政長を伴い軍用車で到来。花売り商人から商品の切り花を没収し拘束。アウンサンスーチー氏の誕生日を記念して実施が予定されていたフラワーデモを妨害する意図。この日は特に、市民の行動への監視が強化されていた。

◆アウンサンスーチー氏が78歳の誕生日を迎えた19日、ヤンゴン市内で市民組織Yangon Revolution Force がWE MISS YOUと書かれた横断幕を歩道橋に掲げた。同氏は19の罪で禁錮33年の実刑判決を受けておりクー後、刑務所内で誕生日を迎えるのは3回目。 この日、全国で誕生日を記念する抗議行動が行われた。

◆ザガイン地域カレー市中央市場前で19日、アウンサンスーチー氏の誕生日を記念して髪に生花を挿していた花売りの露天商20人を、車両5台で到来した警察が拘束し、警察署に連行した。 写真は、ザガイン地域内で行われたアウンサンスーチー氏の誕生日を記念して行われたフラワー・デモの様子。

◆ヤンゴン市内の自宅で19日、俳優のポーチャーピューキンさんが、アウンサンスーチーの誕生日を祝って「アウンサンスーチーさんあるいは真の指導者」というメッセージをTik Tokに投稿したことで拘束された。同様の理由で俳優のキンウィンワーさんほか芸能人数名が拘束されたとの情報もある。

◆19日、ヤンゴン市のタマルディ宝飾品店の従業員13人が警察署に連行されたが、その日はアウンサンスーチー国家最高顧問の誕生日だった。 彼らは軍事政権に対するフラワーストライキに参加したとされている。

◆20日、FBにアウンサンスーチー氏のことを「お母さん」と呼び、「誕生日おめでとう」と投稿した少女が軍事政権の治安要員に逮捕された。軍事政権にとっては、SNS上で憧れの人物に「誕生日おめでとう」と言うだけでも犯罪だ。

◆ミャンマーでアウンサンスーチー氏の誕生日に花を身につけたとして100人近くが逮捕された。

◆20日〜21日にかけて、エーヤーワディー地域ヒンダダ郡でCDMに参加していた学校教員1人及びNLD党員1人を含む市民計9人が軍と警察により拘束された。19日のアウンサンスーチー氏の誕生日を記念して行われたフラワーストライキへの参加をSNS上で呼びかける活動を行った男性も拘束され殴打された。

◆23日、ミャンマー各地からの “The Sons of Myat Buddha Strike Force” (釈迦牟尼ブッダの息子たちの抗議隊)は、軍事独裁を打倒するために定期的な写真による抗議活動を行った。

◆23日午後9時、軍事政権は、アウンサンスーチー国家顧問の誕生日である6月19日に、赤いバラの花を手に歌を歌う動画をTikTokに投稿した女性 (TikTokアカウントはKhin May That) をヤンゴン市の自宅で逮捕した。 表現の自由に対する軍事政権の暴力的な弾圧は、弱まる気配を見せない。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆KNDF 第9大隊によると、23日午前0時25分頃、軍とKaren Red Armyとの戦闘が始まり、その後軍評議会の戦闘機が誤ってカヤー州Hpasawng市近郊の軍基地に爆弾を投下し、多数の死傷者が出た。 遺体と負傷者はヘリコプターで第54軍団に搬送された。

◆カレンニー民族防衛隊 (KNDF) 第9大隊によると、23日午前5時30分頃、KAがカヤー州Mese郡区の軍本拠地を攻撃し、KNDF合同部隊が占領した。Mese郡区の一部は革命同盟軍によって支配された。軍はヘリコプターを増援して奪還しようとしている。

◆軍事政権は、ミャンマー北西部ザガイン地方域Wetlet郡区にある国民防衛隊のベースキャンプが22日の早朝に破壊され、全焼したと発表。23日 に公開された画像によると、軽トラック、車両、バイク、仮設テントが全焼した。

国際関係

◆18日〜19日にタイ暫定政府ドン外相の主催でバンコク市内で開催が予定されているミャンマー情勢を協議するASEAN外相級会合にミャンマー軍外相が招待されていることからインドネシア、シンガポール等は欠席。内外316の市民団体が軍評議会の代表の参加を認めないASEANの方針に反すると同外相を非難。

◆軍評議会の外相がドン・タイ副首相の招待により18日〜19日にかけてタイ・パタヤで開催された非公式会合に出席。ASEAN人権議員連盟APHRは ASEANへの裏切り行為だと強く非難。 ASEAN議長国インドネシア、シンガポール、マレーシアは出席拒否。ラオス、カンボジア、ブルネイ、フィリピン、中国は出席。

◆21日、米財務省財務省外国資産管理局OFACは、軍評議会の指揮下にあるミャンマー外国貿易銀行MFTBとミャンマー投資商業銀行MICBに対し、制裁を科したと発表。この二つの銀行が軍への資金の流れにおいて重要な役割を果たしていると判断。

◆スウェーデンの兵器がミャンマー国民を殺害している! スウェーデンは、インドからミャンマー軍事政権へのインドの武器売却を阻止し、EUの武器禁輸にもかかわらずスウェーデンの武器の部品がインドからミャンマーにどのように輸出されたかを調査するために行動しなければならない。

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