28/MAY-3/JUN/2023 #WhatsHappeningInMyanmar

2023年5月28日から6月3日までの1週間にミャンマーで起きたことです。

▼先月14日に来襲したサイクロン「モカ」で被災したラカイン州では、依然、支援を受けられない戦災避難民が困難におちいっています。

▼ザガイン地方域では依然として軍事政権軍が村々に侵入して重火器を発砲して住民を死傷させたり拉致したり、焼き討ちを続けています。対する軍への抵抗勢力は、28郡区を拠点とする173組織が出席してザガイン地域フォーラムを開催しました。

▼中国が仲介して、軍事政権と北部3同盟(北部シャン州のアラカン軍、タウン民族解放軍、ミャンマー民族民主同盟軍)との間の和平交渉が行われました。

チン州ハカ郡区ティミット渓谷付近で、軍事政権とチン武装勢力との間で激しい戦闘が行われ、双方に多数の死傷者が出ています。

NUG指揮下のヤンゴン軍管区は、ヤンゴン地方域では初めてとなる第5101大隊を編成したことを発表しました。

目   次

国内情勢

◆30・31日、ザガイン地域フォーラムが開催され地域内28郡を拠点とする軍への抵抗勢力173組織が出席。31組織がオブザーバー参加。地域内の各ステークホルダーの意見を吸い上げ地域として一つの施策を決定する諮問機関を設置することで合意。政治、経済、地域行政、その他(CDM、避難民等)について議論。

◆5月14日にラカイン州を直撃したサイクロン・モカの影響で州内の学校全3193校中、1337校が損壊。 修復がなされないまま、6月1日に学校が始業。州都シットェー市内の学校には児童が登校し、教員も出勤したが吹き飛ばされて屋根がない等、授業が行える状況にないという。

◆中国は、軍事政権と北部シャン州のアラカン軍(AA)、タウン民族解放軍(TNLA)、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA; Kokang)の北部3同盟との間の和平交渉を仲介している。和平交渉は6月1日、ワ州軍(Wa State Army)が管理する国境の町Monglaで開催される。

経済ビジネス

◆ミャンマー中央銀行は、市場の需要にこたえてドルを売ることができない。米ドルが不足しているため、ドルは3000チャットを超えて上昇し続けている。

人道問題

◆サイクロン・モカの上陸によりラカイン州ヤテダウン郡内のた戦災避難民の住居が損壊し、10日余りが経った今も2万人超が支援を受けられず困難に陥っている。避難民は倒壊した住宅から木や竹などの資材を拾い集めて自力でトタン屋根の仮設小屋を建てたりしているが大雨が続き浸水は防ぎきれないという。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆ヤンゴンの地方裁判所は26日、Kyimyindaing郡区での反クーデターのフラッシュモブを取材中に逮捕されたMyanmar Press Photo Agencyの記者 (Hmu Yadanar Khat Moh Moh Tun氏) に10年の懲役刑を言い渡した。クーデター以来、合計156人のジャーナリストが逮捕され、105人が釈放されたが、53人は依然拘留中。

◆NLD政権下で計画財務副大臣を務めたセッアウン氏が2日午前中、ヤメーティン刑務所から解放された。同氏はクーデター後、ショーンターネルNLD経済顧問に関する国家機密法でアウンサンスーチー氏、計画財務相らと共に軍事法廷で禁錮3年の有罪判決を受けており形式上は刑期を終えて釈放という形となった。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆26日、ザガイン地方域Kawlin郡区にあるKyauktain村で、数十軒の家屋が略奪・略奪され、多くの家が大きな被害を受けた。村民は軍事政権軍の攻撃、暴力的な殺害や逮捕から身を隠すために、ジャングルに逃げ込むことを余儀なくされている。

◆ザガイン地域イェーザジョー郡の18村を軍が26日〜28日にかけて焼き討ち。住宅377棟、診療所1棟、車両15台が焼失。 また、軍が26日ミーバヤー村に対し重火器攻撃を行ったため、子供2人とその母親が死亡した。同郡内では同様の事件が連続して起きている。

◆タニンダリー地域ダウェー市ボンモー地区ソーミーニョー交差点で30日午後9時頃、犬に餌やりをしていた同地区に住む38歳男性とその友人が、市内を循環していた軍兵士により射殺されるという事件が起きた。住民の話によれば、銃声が50-60発聞こえた。

◆ザガイン地域モーライッ郡タウンドゥイン村近くのチャウッチョー僧院に軍とピューソーティーとの合同部隊がPDF隊員を捜すために侵入。僧院に隠れていた60歳の食事担当の僧院職員、僧院専属の左官工、15歳の労働者が拘束され、食事担当の男性が射殺された。3人とも政治的な活動歴はなし。

◆ザガイン地方域Chaung-UのPDFキャンプが襲撃された。 軍は捕らえた人々を殺害し、遺体をキャンプのテントごと燃やして隠蔽した。

◆タニンダリー地域ダウェー郡ティンガンドン村をダウェー市から到来した兵員約150人で編成される軍部隊が31日に小重火器で攻撃したことで住民1人が死亡、多数が負傷。さらに住民2名を拘束。住宅11棟を焼き、うち7棟が全焼。

◆マグェー地域ガンゴー郡タウンキンヤン村の住民を28日、タウンキンヤン警察が招集。軍製民兵組織ピューソーティーへの入隊を強要したため、住民全員が村を離れて逃げている。この住民の仮住まいとして、全ビルマ学生民主戦線ABSDFと地元国民防衛隊が共同で仮設小屋を建設し住民に寄付した。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆カヤー州内の軍と地元防衛隊との戦闘の前線で負傷した防衛隊員の救護にあたっていたカレンニー抵抗部隊KRUの医療部隊のメンバー4人が26日、戦闘に巻き込まれて死亡した。17歳から23歳までの若者だった。

◆Chindwinは、29日チン州北部のハカ郡区での軍事政権の空爆で、チン武装グループの同志8人が死亡したと知らされた。 29日、約200人の軍事政権兵士が空軍の援助を受けてハカ郡区のチン武装勢力に対して地上攻撃を開始し、さらに150人の軍事政権兵士がサントラン郡区のチン民族軍本部に向かった。

◆チン州ハカ郡区ティミット渓谷付近で軍事政権とチン武装勢力との間で行われた激しい戦闘で、チン共同武装グループの同志6名が死亡、10名が重傷を負った。 軍事政権は29日、30日と継続的に空爆を行っており、死傷者はチン系武装勢力に大きな打撃となっている。 戦闘が激しく、遺体を回収できない。

◆国民統一政府NUGの指揮下にあるヤンゴン軍管区が1日、軍の影響下にあるヤンゴン地域では初めてとなる第5101大隊を編成したことを発表。NUG報道官によればヤンゴン地域内で活動する市民による都市ゲリラ部隊とは一線を画す組織であり、訓練や武器の装備が完了してからヤンゴン地域での活動を開始する。

国際関係

◆教皇フランシスコは28日にネピドーに対し、国際援助機関がサイクロン・モカの被害を受けた地域社会へのアクセスすることを許可するよう呼び掛けた。「私は、私たちの兄弟姉妹たちを支援するために訴えます」。

◆日本、ミャンマーの大規模ODA打ち切り 鉄道改修、4分の1程度で。

◆ミャンマー担当国連特使のノエリーン・ヘイザー(Noeleen Heyzer)氏は、任期満了をもって6月12日に退任する。彼女は、NLD政府を打倒した軍事クーデターのあと、2021年10月に就任した。

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