ミンコーナイン (Min Ko Naing) 氏は、1988年の民主化運動(「8888運動」と呼ばれる)の学生リーダーです。延べ20年間にわたる獄中生活にも屈せず一貫してミャンマー民主化のために活動してきました。
2021年2月1日にミンアウンフラインが軍事クーデターを起こすと、いちはやく国民に3つの行動計画(2020年総選挙当選議員による議会成立、CDM参加、行政のマヒ)による抵抗を呼びかけ、軍の追及から身を隠し、同年4月に国民統一政府(NUG)が結成されるとこれを支持してきました。
NUGが10月7日に発表した「軍事政権をこの1年間で打倒する」という計画について、ミンコーナイン氏が投稿したフェイスブック「Min Ko Naing, 2022年10月8日13:42」を紹介します (原文には、小見出しはありません)。
目 次
最終決戦の時がきた
決定的な最終決戦の時であることが公表されると、ミンアウンフラインは、彼にとって最も恐ろしい問題から注意をそらすための策動をはじめた。
しかし、我々はすでに言った。
先延ばしにしないで
気を散らすな
バラバラにならないで
これで答えが決まった。
勝者と敗者を見てください。軍事評議会はNUGとだけ戦っているのではない。
すべての革命勢力とすべての民族が、軍事評議会と対峙している。
この状況で、NUG が統一戦線で戦うように呼びかけたとき、ファシスト軍が恐れないということはあるだろうか?
軍事評議会が最も恐れている問題は、国民が団結して「戦う」ことだ。
継続してやればできる。
世界は何ができる?
例を参照してください。
子供たちが勉強してる学校を大量殺人兵器で爆撃したことに関して、世界の他の国や国連が行動をとるかどうかを疑問に思う人たちがいる。 しかし、世界の国がそれに関して必ず行動をとるようになる、という気持ちで懸命に働く人たちもいる。
我々の仕事は頑張ることだ。
政治では何もまだ起こってないから、起こすのだ。まだ行動を起こす理由が揃っていないなら、理由を全部揃えた日が、何かが起こる日だ。
だから、批判するのではなく、いろいろと頑張るのだ。
今、すでに世界の他の国や国連は、小学校襲撃事件を取り上げて、制裁を加えたりしている。
これは終わりではなく、行動の始まりだ。
したがって、我々は、自分がすべきことを、すべて行わなければならない。
[注:9月16日、ザガイン地方域のデバイン郡区で、学校が軍事評議会の標的となり、2 機のヘリコプターから約 1 時間にわたって残忍な砲撃を受け、少なくとも6 人の子供が死亡し、多数が負傷した。]
世界は何ができる?
ビジネスは閉鎖され、金融は閉鎖されるようにしなければならない。
燃料が絶たれ、武器が絶たれるようにしなければならない。
外交に圧力をかけ、誰もが再びファシスト評議会に圧力をかけ、頭が上がらないように働かなければならない。
革命は成功するのか?
革命はゲリラレベルから立ち上がり、総力を挙げての攻勢の形になってきた。
だからこそ、軍事評議会の何百人ものメンバーが軍から逃げて、NUGの下に入ってきたのだ。
これが本当かどうかを具体的に知りたい人、革命が成功するかどうか知りたい人のために、NUG 内務省がすでに報告したニュースを参照してください。
9月12日のNUGの警告命令後、
[注:ワウントー市、ピンレーブー市、カター市はPDFが強い地域]
ワウントー市で156人
ピンレーブー市で74人
カター市で45人
クーデターが起きて抗議が始まった時期にCDMに参加しなかった軍の各部署の人たちが、革命と実際に対峙した現在、NUGの下に入って来たのだ。
本格的な攻勢になれば、軍は山のように崩れ、大勢のメンバーがCDMに加わってくる。
1 人、 2 人の CDM参加者が軍に戻っても、問題はない。
いま、38万人のCDM参加者たちは革命的な精神に満ちており、その価値を失うことなく互いに支え合っている。
CDM参加のアーティストたちは、アートを使用して革命のために募金活動等を行っている。
CDM参加者たちは、それぞれ頑張っている。
先延ばしにしないで 気を散らすな バラバラにならないで
昨夜 (10月7日) のNUGの記者会見で、キンウー町でバイクが軍に強奪されたとき、市民がPDFに報告したということが紹介された。
カレン州ミャワディ市のタウンニー川沿いで、軍のある兵士が強盗した村人の宝飾品を返すように勧める革命家(国民防衛隊)の写真を見てください。
国民はこのように戦略的に協力し、継続的に頑張って革命は成功するという意思をしっかり持つことが大事だ。NUGの1年計画で勝てると信じることが大事だ。
先延ばしにしないで
気を散らすな
バラバラにならないで
と何度も繰り返した。
国民の勝利が近づいていることについて、ファシスト軍が主張するように疑問を呈する人がいるとしたら、
車のダッシュボードを見てください。
何年にもわたって特権階級が行ってきたいじめ方法である、車のダッシュボードに掲示されている「ピケットハット」をまだ見ていますか?
田舎だけではなく、大都市でも、
ダッシュボードの「ピケット キャップ」を見たことがありますか?
[注:「ピケット キャップ」は、将軍や陸将の帽子のことです。
NLD政府になる前(2015年より前)は 軍人たちが特権階級として、国民をいろいろいじめていました。日常の買い物のときでも、国を代表して試合に出る機会のときでさえ、いじめられてきました。軍人たちは、いつも特権階級として優先されました。
道路上でも、車のダッシュボードに「ピケット キャップ」を掲示して、軍人だよと誇示し、パワハラをしました。
現在は、車のダッシュボードに「ピケット キャップ」を見せたらPDFたちがすぐに軍人が乗っているのだと分かり、ゲリラ的に始末されるので、その習慣がなくなったのです。]