10-15/OCT/2023 #WhatsHappeningInMyanmar

2023年10月10日から10月15日までの6日間にミャンマーで起きたことです。

▼カチン独立軍(KIA/KIO)本部のあるカチン州ライザー市に近い避難民キャンプを軍が空爆し、子ども9人を含む避難民29人が死亡、56人が負傷

▼カンボジアのフン・セン元首相日本財団会長・笹川陽平「ミャンマー国民和解担当日本政府代表」と電話会談を行い、和平を仲介するために一緒にミャンマーを訪問し軍トップと会談することで合意した。

全土停戦合意(NCA)署名8周年を前に、署名済みのABSDF、KNU、CNFがNCAは無効であると宣言。軍事政権が主催する式典への出席拒否を発表した。

収賄罪で逮捕された軍トップ腹心(外貨管理委員長、ミャンマー投資管理委員長、物流適正化・効率化促進委員長)、その部下に禁錮20年の有罪判決

▼マンダレー市でCDMに積極的に参加していた元女性教師がライザーでの民間人大量死傷に関するフェイスブック投稿がきっかけで逮捕された。クーデター以降、SNS(FB、TikTok、telegram)で政権批判をしたとして、累計1,300人超が拘束されている。

目   次

国内情勢

◆収賄罪で逮捕されたモーミントゥン中将(外貨管理委員長、ミャンマー投資管理委員長、物流適正化・効率化促進委員長、軍評議会No.7、軍トップ腹心)、ヤンナウンソー准将(物流適正化効率化委員会副書記長)に10日、禁錮20年の有罪判決が宣告された。輸入食用油の違法価格での販売黙認や違法な外貨保有等が問題視。

◆全土停戦合意NCA署名済みの全学生民主戦線ABSDF、カレン民族同盟KNU、チン民族戦線CNFが12日、NCA署名8周年を目前に、6項目の政治的意見で構成される声明を出しNCAは無効であると宣言。軍によるクーデターと民間人を狙った攻撃を強く非難し軍の政治参加を可能とするシステムと2008年憲法の廃止を要求。

◆ヤンゴン地域フラインターヤー郡区シャンチャウン村の住民5人が、6ヶ月間の民間消防団の訓練参加のためにタンリン訓練所に召集された後に消息を断った。家族が調査したところ、兵士として軍隊に入隊させられたことが発覚した。

◆ミャンマー軍は13日、チン州テディム郡区でのすべての電話とインターネットサービスを遮断した。 これには、国営通信会社の MPT と民間サービスプロバイダーの Oredoo および ATOM が含まれており、 この 3 つがチン州で利用できるインターネットサービスのすべてである。

経済ビジネス

◆10日、軍事政権のミャンマー中央銀行(CBM)で国際非営利団体によるミャンマーへの送金、国境取引における銀行システムの利用、違法送金への対応などに関する会議(主催:マネーロンダリング対策とテロ資金供与対策作業部会)が開催された。

◆ヤンゴンの地域社会はゴミに囲まれて生活しており、玄関前の踏み段をふさがれたり、窓の前に山積みになったり、給水システムが詰まったりしています。このゴミの多くは自分たちのものですが、一部は地球の裏側から運ばれてきました。

◆軍事政権が停電解消に向けて苦戦を続ける中、11日、ロシア国営原子力企業ロスアトムはミャンマー政権科学技術省と、小型原子力発電所を建設する新たな協定に署名した。

◆IMFのミャンマー経済見通し、相変わらず低調と発表。

人道問題

◆地元報道機関hwe Phee Myay Newsによると、ミャンマー北部シャン州モンスー郡区の7歳の生徒が宿題を暗記しなかったために教師から激しく殴られ意識を失い、治療のために直ちに地元の病院に搬送された。この学校は軍事政権の直接管理下にある。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆バゴー市の水害の被災者支援にあたっていたソーナインウー氏とズィンコーウィン氏及びボランティア活動を行う若者を9日、軍がヤンゴン市内で拘束。2人は平和構築・マイノリティの権利擁護活動家でもある。現在も消息を絶ったまま。ソーナインウー氏は重度の糖尿病患者であり健康状態が危ぶまれている。

◆SNSで政権批判をしたとして、累計1300人超が拘束された。多くはフェイスブックを使っていたが、中国系動画投稿アプリ「TikTok」や匿名性の高い通信アプリ「telegram」に投稿して拘束された人もいた。

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆カチン独立軍(KIA/KIO)の発表によれば、本部所在地のカチン州ライザー市から2マイルの距離にあるモンラインケッ避難民キャンプを9日午後11日頃、軍が空爆。これにより避難民29人が死亡。少なくとも子供10人が含まれていた。56人が負傷。空爆に使用されたのは飛行機ではなくドローンの可能性が高い。

◆9日にカチン州ライザー市近くのモンラインケッ避難民キャンプを軍がドローンで爆撃し子供を含む避難民29人が犠牲になった事件を独立機構KIOのノーブー報道官が民族浄化であると非難。軍は武器倉庫の爆発だとして自らの関与を否定。キャンプ内には武器倉庫はなく空爆前から軍による重火器攻撃があった。

◆Kachin Women’s Association Thailand(KWAT)が、カチン州および北シャン州でエスカレートする残虐行為に関する報告を発表。 2022年半ば以降、中国が計画している一帯一路構想に含まれたプロジェクト地域で人権侵害が急増している。

平和的抗議・CDM

◆軍事政権は13日、ミャンマーのマンダレー市で市民不服従運動(CDM)に積極的に参加していた元教師、モー・モー・トゥ氏を逮捕した。 元教師の逮捕は、カチン州ライザ町に対する政権側の爆撃に関する彼女のフェイスブックへの投稿がきっかけだったと伝えられている。

国際関係

◆カチン独立機構KIO本部所在地のライザー市近くのモンラインケッ避難民キャンプが9日午後11時頃に軍の空爆を受け、子供11人を含む避難民29人が死亡した事件について国連や英国大使館が民間人が標的にされるようなことがあってはならないとの声明を発表。中国は注意深く事態を観察するというスタンス。

◆ミャンマーの避難民キャンプに攻撃、国連が懸念表明。

◆インド国境のマニプール州内の刑務所でミャンマー・チン州からの避難民200人余りが入管法違反で長期に渡り州当局により勾留されている。有罪判決を受け、刑期の満了日を迎えた後も収監を解かれていない避難民もいる。州当局は、カテー族とクキ族間の衝突が避難民の存在により悪化したためと説明。

◆11日、カンボジアのフン・セン元首相は日本財団会長・笹川陽平「ミャンマー国民和解担当日本政府代表」と電話会談を行い、和平を仲介するために一緒にミャンマーを訪問し、ネピドーと会談することで合意した。ミャンマー訪問の日程はまだ決まっていない。

◆中国公安当局が、ネット犯罪に関与したとみられるミャンマー武装勢力の高官2人に逮捕状をとり、異例の指名手配を行った。

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