第34週目 (9月20日~9月26日) 日誌

ミャンマー各地で国軍側による掃討作戦がつづき、避難を余儀なくされている住民たちは食料不足の危機にも直面しています。国軍側は、チン州、カチン州、マグウェ地方域、マンダレー地方域、ザガイン地方域の激しい戦闘が行われている地域でインターネットを遮断し、現地の情報が伝わりにくくなっています。CDM支援者や若者への弾圧が続いています。国軍系通信事業者Mytel通信塔の破壊や爆弾の爆発事件が続いています。全国各地で、クーデターへの平和的抗議活動が毎日行われています。国軍最高司令官が「10年以内にミャンマーをASEAN10カ国の中で最大の経済大国にする」と大言壮語する足もとでは、操業を停止する工場があり、為替両替市場では米ドルに対してチャットが急落しています。日本政府は、CDM参加の館員2名に代える国軍側派遣2名に外交官在留資格を与え、彼らはすでに在日ミャンマー大使館で勤務を始めています。

9月20日

20日、カレン国防機構 (Karen National Defense Organization;KNDO)、国軍側と20日間にわたる45回の衝突があり、35人の国軍兵士を殺害したと発表。カレン民族解放軍 (Karen National Liberation Army;KNLA)、国軍と国境警備隊(Border Guard Force;BGF)の兵士70人を殺害、91人を負傷させたと発表。国軍側の増援で、この地域ではほぼ毎日衝突が発生している。

20日真夜中ごろ、国軍側、マンダレー地方域Nahtogyi郡区の村を継続的に発砲して襲撃。

20日、ネピドー連邦領Pyinmana出身の詩人で英語のインストラクターMyoTayzar Maungは、Facebookページに独裁政権反対と投稿したことで警察に逮捕された。

20日、バゴー地方域、シャン州北部、、マグウェ地方域、ヤンゴン地方域の国営携帯キャリアMytel通信塔が爆破された。

20日、NUG国防相、人民革命、特に武装勢力が防衛体制を強化すると発表、PDFは多くの村を支配しており、国軍側は都市や大きな道路をほとんど支配下に置くことができていないと指摘。

20日、アウンサンスーチー氏に面会した弁護士、彼女にNUGの宣戦布告について尋ねたところ返事は「ノーコメント」だったと明かした。

20日、ザガイン地方域、マンダレー地方域で「邪悪なシステム、軍事機関を解体する革命的な女性」というテーマの抗議行動。

20日、中国税関総署公表の統計によると、8月のミャンマーからのレアアース(希土類)輸入量は前月比91.8%減の23トンに落ち込んだ。

20日、126の国と地域に住むバプテスト派信者4,900万人を代表する「世界バプテスト連盟」(BWA)、18日にチン州Thantlangで起きたサントラン・センテナリー・バプテスト教会牧師殺害犯の法的責任を追及するとともに、現在拘束されているもう一人の牧師の即時解放を求める声明を発表。

9月21日

21日、ミャンマー中銀、ガソリン、食用油、医薬品の輸入業者に対し、民間銀行を通じて優遇レートでドル売りを行っていると発表。

21日、マグウェ地方域Myaing郡区にあるMytel通信塔の近くに地雷を設置している国軍兵士が目撃される。

21日、アウンサンスーチー氏、ウィンミン氏、ネピドーのミョーアウン市長に対する公判開催。

21日、国軍側、アウンサンスーチー氏のボディーガードMa Cherry Htet警部補を逮捕

21日、NUG、9月7日宣言以降20日までの2週間で、警察官や国軍兵士453人がNUG側に加わったと発表。

21日、NUG、9月1日から20日の間に全土での衝突で、国軍側445人が死亡、147人が負傷と発表。

21日、ヤンゴンHlaingtharyar郡区のシュエリンバン工業団地にあるMyanmar Unique縫製工場、一時的に閉鎖

21日、国連総会一般討論演説で、グテーレス国連事務総長は「国際社会が結束できていないため、武力行使による権力掌握やクーデターが世界中で増えている」とし、「ミャンマー国民の平和、法による支配、民主主義と人権のために引き続き最大限の支援を行う」と発言。米バイデン大統領は、「ミャンマーの民主主義勢力が独裁政権との戦いに取り組んでいる」と述べ、平和で繁栄した未来に貢献することを約束。

9月22日

22日、国軍側、軍評議会第1回国家計画委員会を開催、ミンアウンフライン議長が10年以内にミャンマーをASEAN10カ国の中で最大の経済大国にすると発表。

22日、マグウェ地方域の国軍側空軍基地で、9月19日から戦闘機が頻繁に離発着している。

22日、チン州Mindatの避難民約6,000人が食糧不足の危機に直面。

22日、国軍側、カレン民族同盟(KNU)管理地域の村に軍隊配備を要求し、KNUが拒否したところ約70人の兵士がKNU地域に突撃し、衝突。国軍兵士1人が死亡、2人が負傷。

22日夕方、モン州Kyaikhto郡区のKanni村の近くで国軍のトラックが爆発し、少なくとも25人死亡し、5人が負傷。

このところ、爆弾の爆発、区長や密告者の殺害が相次いで起きている

9月23日

23日、国軍兵士、約200人でA Yar Taw村、Kyar Pin Hla村、Ma Kyee Kan村に侵入し、女性30人を誘拐

23日、国軍側、モン州Thaton郡区での掃討作戦中、カレン民族解放軍と間違え、少なくとも20人の国境警備隊(BGF)兵士を殺害

23日、マンダレー地方域Pyigyi Takhon郡区の国軍前哨基地で警備していた兵士が、頭を撃って自殺

23日、米国ブリンケン国務長官、米国・ASEAN外相会議で、ミャンマーの軍評議会に対して圧力を加えるよう呼びかけ。

9月24日

24日午後3時15分、現地の外貨両替市場で1USD=2,165チャットに上昇

9月25日

25日、国軍側、カヤー州Demoso郡区で攻撃を仕掛け、PDF、Karenni Nationalities Defense Force (KNDF)、Karenni Army (KnA) の合同部隊と衝突し、長距離弾を使用して激戦となる。

25日未明、国軍側、ヤンゴン地方域Sanchaung郡区のアパートから 3人の若者を連行し、ミャエニゴネ高架道路の近くで射殺。うち女性の2人は、CDMに参加し、コミュニティのCovidフロントライナーとして志願していた医師と看護師だった。

25日、武器を持った私服兵士、バゴーで夜にゲストリストを強制的に監査し、不在の若者がいる家族は強制的に検査し、定期的に家をチェックし、監視している。

25日、毎日、各地でクーデターによる不法な軍事独裁政権への平和的な抗議活動が行われています。マンダレーでも、学生たちがダウンタウンでサフラン革命14周年を記念して大通りをバイクで行進しました。

9月26日

26日、国軍側、PDFと国軍との戦闘が激化しているチン州8都市、カチン州の1都市、マグウェ地方域の4都市、ザガイン地方域の10都市とマンダレー地方域の2都市の計25の都市で、インターネットを遮断中。ザガイン地方域Kawlin郡区、Wuntho郡区、 Pinlebu郡区などでは、インターネット通信のほか、携帯通信も遮断

26日、国軍側地区管理委員会、バゴー地方域の一部の郡区で住民票(家族リスト)に記載されているが、不在となっている人物に関し執拗に詰問。

26日、ザガイン地方域モンユワの「春の革命」リーダーで、いま囚われているKo Wa Moe Naing  (パンダ) の誕生日祝い抗議活動が行われた。

26日、外務省、国軍側が派遣した2名に外交官としての在留資格を与えた(日にち不明)。2名はすでに在日ミャンマー大使館で勤務している。

第34週末

国軍の弾圧による犠牲者は925日までに1,125 人。

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