軍事政権の空爆で168人死亡、負傷者多数

4月11日、ザガイン地方域カンバルー郡区パズィージー村で地元コミュニティによる行政事務所開設を祝っていた住民の集会に対し、軍事政権のジェット戦闘機が最初に爆弾を投下し、続いてロシア製のMi-35攻撃ヘリコプターで機銃掃射を行い、近隣の村の住民を含め、168人(14 歳未満が25人)が殺害され、重体者が16人。

事件の報道

”Khit Thit Media”は2023年4月11日午後1:06に·Breaking Newsを報じた。
「午前8時5分頃、ザガイン地方域カンバルー郡区パズィージー村で郡区管理事務所を開設する式典を開催中、軍事政権のMi-35局地制圧用攻撃ヘリコプターが4回にわたって攻撃・爆撃し、約50人が負傷あるいは死亡した。」

2023年4月11日午後6:29に ” Chindwin News Agency” は、現場で撮影した写真とともに、「18 人の子どもを含む 120 人以上が死亡」と伝えた。

2023年4月11日午後9:22に ”Khit Thit Media” は続報で、「殺害された100 人以上のうち 30 人以上が生徒」と報道。

午後10:15 · 2023年4月12日午後10:15 の”Khit Thit Media” によると、「11日に軍の空爆で殺害された住民の遺体回収にあたっていた住民を軍北西部司令部部隊が同11日夕方再びヘリで射撃。それでも犠牲者100人超のうち80人の遺体の回収と葬儀が完了。翌12日に残りの遺体の回収を試みた住民の上空を軍ヘリが旋回したため断念。正確な死者数は未確認」。

確認できた遺体は合計168人(男性121人・女性47人)。うち18歳未満の子どもが男子8人・女子11人、6か月未満の赤子、妊婦もいる。ばらばらになって確認できていない人が20人以上いる。村人たちは、新築祝いには、近隣の村からお祝いに集まり、ご馳走をふるまうというこの地域の風習で集まっていた。(14日時点)

村民約1,400人のパズィージー村への政権空爆による死者は168人(14 歳未満が25人)、重体16人で、死者が増え続けている。近隣の村からの人も殺害された。200人が集まって開会式が行われてた地方行政事務所に、武器や弾薬はなかった。航空関連の禁輸措置が取られなければ、こうした事件が続く可能性が高い。

現地に入ったNUGメンバーが提供した、Mi-35の銃撃で片足を失った子どもの親戚へのインタビュービデオ。軍事政権のジェット戦闘機が最初に襲撃し、続いてロシア製のMi-35攻撃ヘリコプターが村の民間人を爆撃した。

NUGの声明・発言

NUG国防省は、「妊婦や子どもを含む100 人以上が死亡した。パズィージー村への空爆は人道に反する戦争犯罪であり、軍事独裁体制はすぐに根絶するためにさらに力を尽くすことを誓う」との声明を発表した。

また、NUG労働省も「子どもや女性を含む約100 人が軍事政権の空爆によって殺害された。軍事政権が戦争犯罪を犯しても処罰されない状態にあることに対し、国際社会は迅速に行動して、ミャンマーの国民を支援しなければならない」と声明。

NUG国防相は13日夜、軍の空爆で 160 人以上が死亡したパズィージー村の行政事務所の開設は、秘密の軍事会議ではなく、コミュニティが企画したものだと、PDFの兵士たちへの演説で語った。「カンバルー郡区パズィージー村は、軍による権力の奪取を容認せず、軍事評議会の行政機構は住民によって解体された。村の安全は自分たちで守っている。 軍事評議会の治安施設はまったくない。放火や暴行を働く軍事評議会の部隊が侵入しなくなってから久しく、ここは安定したエリアと言える。ここは軍事評議会にとって村であり、軍事基地ではない。 軍事目標ではないことを知り、軍政を受け入れない村を故意に爆撃して殺害したのだ。テロリストの軍事評議会の行動は、戦争犯罪であり、人道に対する罪である。彼らは民間人の標的を非人道的に爆撃している」。

軍の主張

軍報道官はMRTV で、「11日にPa Zi Gyi 村で空爆を実施し、100 人以上が死亡したことを確認した。国民と政府に反対するいわゆるテロ集団PDFの弾薬庫と地雷を攻撃した」と主張。

事件の国際報道

2023年4月13 日午後0:11のCNN「散乱する遺体、泣き叫ぶ家族 ミャンマー軍空爆の死者133人に」は、12日の現場の様子と目撃者の証言を報道している。「一夜明けた12日、現場では焼け焦げた遺体や遺体の断片を、親族が拾い集めて」おり、「トンネルの中に隠れていたという目撃者は、空爆を受けた現場の惨状を目の当たりにした。死亡した子ども、泣き叫ぶ女性、地面に積み上げられた遺体の山」と伝えている。また、目撃者の話として「村では11日朝、地域行政事務所の開所式が行われて300人ほどが集まっていたという。式典ではミャンマーの新年の始まりに合わせて飲食が振る舞われ、近隣の村からも家族連れが訪れていた」とのこと。

軍事政権が空爆で住民を殺害した事件

2022年9月16日、ザガイン地方域で学校を標的に軍用ヘリコプターで攻撃し、子ども7人を含む11人を殺害。
2022年10月19日、チン州でドローンから投下された爆弾によって、小学校から下校途中の子ども2人が死亡。
2022年10月23日夜、カチン州でコンサート会場を空爆し、アーティスト、観客ら60名以上を殺害、多数の負傷者。
(「ミャンマー国民の命を守り、軍事政権の指導者を裁くために」 より)

チン民族防衛戦線(CNDF)が警察署を占拠した後、2023年4月11日にミャンマー政権はチン州ファラム郡区を空爆し、11人の民間人が死亡し、多数が負傷した。

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