29/JAN-04/FEB/2023 #WhatsHappeningInMyanmar

2023年1月29日から2月4日までの1週間にミャンマーで起きたことです。

▼2月1日で、軍が権力を不法に奪取して2年を迎え、ミャンマーの市民たちは大都市ヤンゴン、マンダレーをはじめ全国各地で「沈黙のストライキ」を成功させ、クーデター政権に抗議する強い意思を示しました。NUG、民族武装組織、その他民主派組織も声明を発表しました。NY国連ビルの外壁に、ミャンマー問題への適切な対応を求めるメッセージが投影されるなど、世界各地でも抗議集会が行われました。

▼2月1日の前日が、軍事政権が自らの正当性の根拠として恣意的に解釈している憲法条項によっても緊急事態宣言を最大限延長できる日でした。ミンアウンフライン国軍最高司令官はミャンマーの330郡区のうち完全に管理できているのは 198 の郡区だけだと認め、1月31日に開催した国防安全保障理事会 (NDSC) で現下の状況を「反乱と流血によって国家権力を獲得しようとする試みが行われている異常な立場にある」と報告し、新たな恣意的解釈を行って緊急事態宣言の6か月延長を決定、37郡区に戒厳令を布告しました。これに伴い、これまで憲法が定める8月まで(非常事態宣言終了後6か月以内)に実施するとしていた「総選挙」も延期されるだろうと見られています。

▼オーストラリアが初めてミャンマー国軍幹部・軍系企業への制裁に加わり、米国、英国、カナダも追加制裁を発表しました。

▼日本では、林外相がミャンマーで緊急事態宣言を更に延長したことを深刻に懸念するなど「「クーデター後2年のミャンマー情勢について」談話を発表、超党派議連がNUGと共同で院内集会を開き、国軍への圧力を求める声明文を日本政府に提出しました。また、在日ミャンマー大使館への抗議行動などが行われました。数日前からテレビ・新聞などマスコミでミャンマー問題の特集やニュースが連日大きく報道されました。

▼NUGが、春の革命の重要な柱でありつつ困難な状況に置かれているCDMの尊重に関し、名誉称号授与、公務員CDMの昇進、非正規公務員CDMを正職員に任命、公務員CDMの給与を革命成功後に一括支払いを発表、またNON-NUGの扱いに関する指針を発表しました。

▼軍の将校を兵士が射殺したり、KIA-PDF合同部隊のベースキャンプへの空爆計画が漏洩したり、兵士6人が武器を持ったまま生け捕りにされたり、あるいは空爆する軍用ヘリコプターが撃墜されるなど、軍の規律のほころびを示す出来事が表面化しています。

目   次

国内情勢

◆29日夕方、兵士Pyin Oo Lwinが、将校である軍事通信・電子訓練学校副校長Kyaw Soe Aung に銃弾2発発射して射殺する内部反乱発生。

◆マグェー地域マグェー市内でクーデターから2年目となる2月1日に市民の間で実行が計画されている,外出しないことで軍への抵抗を示すサイレントデモを妨害すべく、軍が恣意的に市民のバイクと自動車の登録証や運転免許証を没収し、2月1日に取りに来るよう命じる動きが始まっているという。

◆クーデター未遂から 2 周年を迎えた GSCB オンライン イベントを通じて、KIO からの強力で明確なメッセージが一般に公開された。KIOの声明:「KNU、KSCC、CNF、CRPH、NUG、88 Generationも、GSCB イベントに参加し、可能な限り最高の方法でミャンマーの人々と共に話した。春の革命の英雄的行為と決意は、残虐行為、抑圧、強欲に勝たなければならない。」(Central Committee Kachin Independent Organization, through Igor Blazevic, 2023年1月30日 0:36 )

◆ミャンマー軍愛好家グループは、2023 年 2 月 1 日にミャンマー全土で計画された無言の抗議行動(#SilentStrike)を打倒するためにあらゆる努力を払うことを確認する声明を発表した。(Chindwin News Agency, 2023年1月30日 16:55)

◆31日、NLD政府の下で第 2 副大統領を務め、軍事政権でもその地位を維持しているヘンリー ヴァン ティオ氏は、火曜日に深刻な頭部外傷を負ってネピドー総合病院に入院した。

◆31 日、軍事政権の国防安全保障理事会 (NDSC) 開催。第2副大統領は欠席。状況を「反乱と流血によって国家権力を獲得しようとする試みが行われている異常な立場にある」とし、詳細は2月1日に発表。2008年憲法では、「非常事態を2回、1回6か月間延長まで」と規定されている。

◆クーデターから2年目に当たる2月1日の10:00-15:00に予定されているサイレントデモ(沈黙のデモ)の妨害を図るべく軍評議会は,マンダレーやバガン市内で検問を強化。バイクや車両ライセンスを恣意的に没収しデモの日時に期日を指定して出頭を命じている。市民らは屈せず外出しないことで抵抗を示す意向。

◆31日、軍の選挙管理委員会は政党登録法施行細則を施行。登録受付開始を発表した。登録済みの91政党も登録し直す必要があり、法の施行後60日以内に登録申請がなかった政党は自動的に登録が抹消される。全国レベルの政党は登録後90日以内に党員10万人を集めなければならない。

◆2月1日、NUG が CDM の尊重に関する 4 点 (名誉称号授与、公務員CDMの昇進、非正規公務員CDMを正職員に任命、公務員CDMの給与を革命成功後に一括支払い)を発表。NUGは、革命の他の重要な側面のためにも資金を共有しなければならず、CDM 者を 100% サポートできなかったことを認める。CDM に参加している職員のみが実際の公務員であり、現在軍事評議会に勤務している非 CDM 職員は軍事評議会議長の従業員である。(KarenNews, 現在アクセスできない)

◆1日、軍司令官は、現状を通常ではない状況と見て非常事態宣言を6ヶ月延長。 その理由を全国330郡のうち132郡で治安の維持に成功していないためとしている。 軍軍政下で制定された軍に大きな権限を与える 2008年憲法425条に基づき非常事態宣言を延長するとする憲法裁判所の判断は違法ではないと説明。

◆ミャンマーの330郡区のうち、完全に管理できているのは 198 の郡区だけだと、ミンアウンフライン氏は述べている。 一方、NUGの U Yee Mon国防相は、303 のPDF 大隊と国民防衛組織 (PaKaFa) が 260 の郡区に設立されたと述べた。

◆NUG 国防相は、2 月 2 日に戒厳令が発布されたザガイン地方域などの37郡区は、軍事評議会の軍隊が外出を許可されていない郡区であり、私たちのPDFと民族抵抗グループによって支配されている郡区だと述べた。(Mizzima – News in Burmese, 2023年2月3日 14:23)

◆戒厳令が発令された8つの州・地域は、ザガイン、チン、マグウェイ、バゴー、モン、カイン、カヤー、タニンダリー。いずれもPDFが激しく抵抗している地域。

◆軍事政権は閣僚や顧問の小規模な改造を行った。少数民族グループの新しい顔には、チン北部のZomi グループのGin Kam Lianと、シャン州南部の軍事政権を支援しているパオ国民組織(Pa-O National Organisation)のKhun San Lwinがいる。クーデターの指導者は、 4 つの地域の代表者:マンダレー地方域のMyo Aung、モン州のAung Kyi Thein、ラカイン州のHtein Lin、シャン州のAung Zaw Ayeを選任した。(Chindwin News Agency, 2023年2月2日 10:04)

◆1日、Michael Kyaw Myintが率いる国家主義過激派と親軍グループは、今朝 9 時 30 分頃からsouth dagon Township Parkの前に集まり、テロリスト軍を支援し、クーデターの 2 周年を迎えるために数百人未満の群衆でYangon中心部に向けて行進している。

◆NUG大統領代行の Facebook ページが2月1日午後7時頃、悪意のある敵の工作員によって攻撃され、 ページ上のすべての投稿も消えた。 しかし、NUG技術チームによって 2 日朝、コントロールを取り戻し、Facebook ページを保護することに成功した。(Acting President Duwa Lashi La, 2023年2月2日 22:14)

◆3日、チン民族のプーギンタンリャン元議員(ゾミ民主連盟書記長)は、今般軍評議会が行った組織改編でメンバー20人のうちの1人として自身の承諾なしに名前が追加されたと訴える。軍評議会から電話で意向を尋ねられた際、気持ちはあるが、健康上の理由で応じられないと答えたが聞き入れられなかったという。

◆3日、春の革命の主要なリーダーの一人であるDr. Tayzar Sanが自身のフェイスブックに “崩壊して逃げ場のないテロリスト集団” を投稿:「春の人民革命から 2 周年を迎えたこの日、テロリスト グループの指導者が開いた会議で、彼らは、この国の半分はまったく統治できないと言った。ほとんどすべての農村地域は、NUG-PDF や ERO (民族武装組織)などの革命組織によって支配されている。彼らは、ミャンマーの人口の70%が農村部に住んでいると言った。結論から言うと、選挙を行おうとしている政権に、国を掌握する能力はない。 彼らが言った非常事態は、さらに延長されるだろう。近い将来、軍が支配できる地域は大都市とネピドーだけになる。 徐々に、大規模な公共の戦いが大都市に到達する。 武力紛争が発生する。 今後、人民革命側は台頭していくが、テロリスト集団は困難におちいる。」(Tayzar San, 2023年2月3日 0:33)

経済ビジネス

◆ミャンマー人労働者の違法な出国が増加。国内では雇用が不足し、解雇されることが多いことにより、多くが外国に出ていっている。それに加え、国内で不法な海外労働者派遣事業者が増えている。(ザスタンダードタイムデイリー 紙, 2023年01月05日; 翻訳者:N.Y., TUFSmedia)

◆クーデター2年、ミャンマー企業「全面稼働」3割どまり: 日本経済新聞

人道問題

◆ザガイン地域ディペーイン郡内ムー側の東西両岸の村に軍部隊が侵攻しているため、現時点で1万5千人の戦災避難民が発生している。避難民を支援する地元市民団体によれば、避難民を保護している村でも食料不足が深刻化しており、村の住民も避難民も危機に瀕しているという。

◆カチン州ワインモー郡シャイッヤン戦災避難民キャンプには20村から逃げて来た1300人が避難生活を送る。 ミャンマーの中でも寒冷なこの地域は氷点下になることも。子4人と暮らす避難民女性は、中国に出稼ぎに行った夫の仕送りに頼っていたが仕事が不調で仕送りが途絶えた。他への移住を考えるが困難。

軍事政権による恣意的な逮捕、殺害、暴力

◆29日、NLD 発表:ほぼ 2 年間の軍事クーデターの間、2 人のNLD所属 国会議員と 84 人の党員を含む 3,346 人が、逮捕されたあと、軍事評議会グループによって理由もなく殺害された。

◆2021年2月1日に発生したクーデター以降、2,947人が軍事政権に殺害された。2023年2月1日午後4時(現地時間)集計。

◆29日、「私たちは決して屈服することはありません。マンダレー宮殿の城壁を歩き回り、軍事政権軍が犬のように逃げるのを観察するのもそう遠くないでしょう」というコメントとともに Facebook の投稿を2022 年3 月と5 月にシェアした女性が逮捕され、ミャンマーのマンダレー市にある軍事政権の警察署に連行された。(ChindwinNewsAgency, 2023年1月29日 23:01)

◆2月1日、ネピドー連邦領のピンマナ町の美容院経営者が、TikTokに「2月1日にまたやろうか」と投稿したとして逮捕された。彼女の Poe Poe は有料の美容用品を宣伝しているものだが、軍事政権は抵抗勢力を支持するよう市民に促すツールだと見なしている。(Chindwin News Agency, 2023年2月2日 11:30)

◆2日、モン州Mudonの町で #SilentStrike キャンペーンに関する Facebook 投稿を共有した女性( Phyu Phyuさん) が逮捕された。
ヤンゴン地方域New Dagaon郡区のバス停に #SilentStrike キャンペーンのポスターを掲示しているのを見た民間人が、軍事政権当局に通報して若い男性が逮捕された。(Chindwin News Agency, 2023年2月3日 17:41)

軍事政権による国民・財産への攻撃

◆29日、ザガイン地域カンバルー郡チャウンジャー村に兵力120人程度の軍第368歩兵大隊と軍側民兵部隊のピューソーティーの合同部隊が侵攻。焼き討ちを行い、民家23棟が全焼。周辺の村を含む計12村の住民約1万人が避難。同村の侵攻はこれで2度目。

◆30日、ザガイン地域ウェッレッ郡内の4村を、兵員85人程度で構成される軍と軍製民兵ピューソーティーの合同部隊が攻撃。焼き討ちや重火器攻撃を行った。さらに同部隊は、タパンゴン村の入り口で、17歳の少年を銃殺した。

◆31日、ザガイン地域シュエボー郡タイェッピンウォン村に、兵力200人の軍部隊と軍製民兵組織ピューソーティーが侵入して焼き討ち。民家53棟が全焼。学校の施設、バイク、農機具も焼かれ、金品が強奪された。さらに村の住民1人が拘束された。

◆BBC のビデオは、2021 年 3 月から 2023 年 1 月にかけてミャンマーで発生した空爆の場所を特定している。

◆3日、戦場で敵軍の位置を確認する等の情報収集を行う観測機が、ビクトリア基地上空を含め、ザガイン地方域Thantlang郡区の複数の村で発見され、この地域に住む住民や IDP (国内避難民)の間でパニックを引き起こした。空中での活動は、今週初めの6人の兵士の捕獲に関連していると考えられている。

平和的抗議・CDM

◆29日、クーデター評議会の残忍な逮捕から逃走した民主主義活動家の歌手Yan Yan Chanは、2月1日午前10時から午後3時まで行われる #SilentStrike に参加するよう国民に呼びかけた。

◆職務を遂行することを拒否して軍事政権に抵抗している25万人の教育者が、逮捕、拷問、長期の懲役刑、死の危険にさらされている。

◆2月1日、NUG はCDM参加者に名誉賞を与えると発表した。また、CDM でストライキ中の公務員は元よりも高い地位に昇進する。アルバイト社員を正社員に登用する。ストライキ中の賃金は、革命成功後に支払われる。

◆1日、クーデターからちょうど2年になる本日に実行が予定されているサイレントデモ(沈黙のデモ)開始前の午前9時40分のヤンゴン市内の様子。すでに人影はまばら。

◆2月1日、サイレントデモが行われているヤンゴン市内の様子。

◆1日、マンダレーでのサイレントストライキが始まる前から、路上から人々、車、バイクは消え、静寂が訪れた。軍応援集会に行く人を、市のトラックで必死に集めている。

◆1日、サイレントデモ(沈黙のデモ)実施中のマンダレー市内の様子。現地時間15:00まで。

◆クーデター発生から丸2年となった1日、外出しないことで抵抗を示すサイレントデモが全国の都市部で実施される中,軍による苛烈な弾圧が行われているザガインやマグェー地域では、軍と国民防衛隊との間で戦闘が起こり,住民らによるデモが行われた。

◆1日、ザガイン地方域モンユワの地元住民はサイレント ストライクを行うことで、独裁政権排除への勢いを加速させ続けています。

◆1日、ここ数日は賑わっていたタニンダーリ地方域Launglone郡区にあるマウン マカン ビーチは、サイレント ストライキに住民が参加したので、荒涼としていた。

◆1日、春の革命の 2 周年記念、カチン州Myitkyina郡区での反クーデター #2023SilentStrike の様子。

◆「沈黙のストライキ」が行われた、2023年2月1日ミャンマー各地の写真。

武装抵抗・PDF・戦闘

◆ザガイン地域アヤードー郡タレーバー村で国民防衛隊PDFと軍との間で27日、激しい戦闘が発生。軍は村の警備にあたっていた部隊をPDFが重火器で攻撃し村を放火。僧侶1人と住民7人が死亡、民家80棟が燃えたと発表。PDFは、法の枠内行動しているとしてこれを完全否定。住民は軍側から攻撃を受けたと証言。

◆2月1日、チン国軍(Chin National Army; CNA)とチンランド国防軍 – タントラン(Chinland Defense Force-Thantlang; CDP-Thantlang)の合同部隊がThantlangの町で軍事政権軍を攻撃し、無人の町の真ん中で武器を持った軍事政権の兵士 6 人を生きたまま捕まえることに成功した。 2021 年 9 月、軍事政権はこの町を放火攻撃して廃墟と化し、住民を強制的に追い出した。(Chindwin News Agency, 2023年2月1日 18:37)

◆NUG 国防省は、 ザガイン地方域Hommalin郡区新都市付近で発生した戦闘中、軍事評議会のヘリコプターが2 月 3 日午後3時45分頃に撃墜されたことを確認した。この戦闘で約 20 人の敵兵とピュー・ソーティが死亡し、PDF隊員 2 人が戦死した。(Mizzima – News in Burmese, 2023年2月3日 20:17)

◆ミャンマーの軍事政権の情報提供者は、ザガイン地方域Banmauk郡区Kanthaya村周辺の国民防衛隊(PDF)とカチン独立軍(KIA)が占領していると考えられるベースキャンプに対する空爆実行計画をリークした。 軍事政権と諸PDF合同部隊との間の最近の激しい戦闘の結果、軍事政権軍はこの地域から押し戻され、軍事政権はこの地域の支配権を失った。 軍事政権は2日、Banmauk郡区の他の地域に数発の爆弾を投下したので、空爆を迅速に実行することを計画しているものと考えられる。(Chindwin News Agency, 2023年2月3日 18:11)

◆3日午後 3 時頃チン州Kanpelet で、Chinland Defnese Force-Kanpelet は、食料品を買いに町に出かけてきた軍事政権警察官を逮捕した。このことは、軍事政権の治安部隊が自分たちの駐屯地に閉じ込められているだけであり、町の支配権を地元の反軍事抵抗勢力に奪われていることを示している。(Chindwin News Agency, 2023年2月4日 11:23)

国際関係

◆27日、ザガイン地域タムー郡から国境を超えてインド側に避難した避難民が不法移住でマニプール警察に拘束された。いずれも村が焼かれて脱出して来たという。未成年者も含まれており、外国人収容施設からインファー刑務所に移送された。末端の当局機関は、避難民の状況に対する理解が乏しいという。

◆28日からタイ・ラノーン市の入管収容施設で約700人のミャンマー人が帰還を求めてハンストを実施。30日で3日目に突入。タイで服役し刑期を終えた後も収容が継続。50人部屋に100人以上が詰め込まれ食事も十分に与えられず劣悪な状態に置かれている。ミャンマー側が帰還受け入れに制限を設けているためだという。

◆国家統一政府は、普遍的管轄権の行使の下で、ミャンマーの大量虐殺軍事政権に対して提起された世界中の刑事告発の増加を歓迎する。ミャンマーにおけるこれらの大規模な戦争犯罪、人道に対する罪は、今すぐ国際的な行動を要求する。

◆30日、米国国防省、タイと共同議長を務めるASEAN地域軍事会議にミャンマー軍事政権を招待。

◆31日、米,加,英,豪政府は、軍正副司令官,軍評議会の選挙管理委員会,エネルギー,鉱業関連の責任者ら16人及び軍企業のミャンマーエコノミックホールディングスMEHL, ミャンマー経済公社MECに新たな制裁を科すことを発表。 豪政府の制裁は初めて。NUGはこれを歓迎。

◆米国は、国軍の重要な収入源である、国営のミャンマー石油ガス会社(MOGE)の幹部を初めて制裁対象とした。

◆31日、ミャンマーの人権問題を担当するトムアンドリュー国連特別報告者は、軍評議会は非合法な組織であるとし、国際社会はこの組織の正当性を認めず、合法的に成立した国民統一政府を正式な政府として承認し支持するよう求めた。

◆31日、クーデターから2年になる2月1日を目前にEUは、ミャンマー軍のあらゆる攻撃と過度の武力行使の停止やミャンマー国内における人道支援を受け入れるよう求める声明を出した。同声明の中でEUは、軍に武器の販売を行わないよう国際社会に求めた。

◆クーデターが発生して2年になる2月1日、米ニューヨークの国連ビルの外壁に国連に対し、ミャンマー問題への適切な対応を求めるメッセージをライトで投影するデモが行われた。軍の正当性を認めるなと言った文言や、避難民や拘束された民主化運動家の数等のデータが壁面に映し出された。

◆1日、「クーデター後2年のミャンマー情勢について(外務大臣談話)」発表。緊急事態宣言を更に延長したことを深刻に懸念、暴力によって多くの死傷者が発生している状況を強く非難、暴力の即時停止・被拘束者の解放・民主的な政治体制の早期回復、ASEAN「5つの合意」の早期履行、人道支援。

◆1日、のクーデターから2年。民主派の国民統一政府(NUG)と日本の超党派議連が集会を共同開催。国軍への圧力を求める声明文を日本政府に提出。NUG閣僚は民主派への支援強化を要請。弟が終身刑になった女性などから、国軍の弾圧に関する悲痛な報告が相次いだ。

◆1日、何百人ものミャンマー人抗議者がバンコクのミャンマー大使館の前に集まり、軍事クーデターから 2 年を記念し、ミャンマーの軍事政権に反対するスローガンを叫んだ。

◆2日、タイ・ラノーン外国人収容センターに不法就労で収容されていたミャンマー人労働者670人超が、タイ海軍とミャンマー当局により送還された。収容センター内では、劣悪な収容環境に抗議し、本国への送還を求める被収容者によるストが継続していた。送還後の処遇については不明。

◆4日、ASEAN外相会議がインドネシアで開催。ミャンマー情勢を議論 包括的な対話実現目指す。

◆4日、笹川日本財団会長がラカイン州を訪問し、アラカン軍AA政治部門のウーフラソー氏と会談。3度目の訪問。AA報道官は、笹川氏は「AAと軍との間で停戦状態を維持するよう言われた。できる限りの人道支援を行うと言っていた。特別な話はなかった」と述べた。笹川氏は難民キャンプも訪問し聞き取りを実施。

その他

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